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ペンシルベニアの集会にトランプ氏の家族が総出動

ペンシルベニアの集会にトランプ氏の家族が総出動

Posted October. 15, 2020 08:31,   

Updated October. 15, 2020 08:33

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米大統領選で20人の選挙人が割り当てられているペンシルベニア州が最大の激戦地に浮上し、熾烈な争いが繰り広げられている。トランプ大統領は2016年の大統領選で劇的な逆転勝ちをしたここで再び勝機をつかむために、家族が総出動して支持者集会を行った。ペンシルベニアが故郷の民主党大統領選候補のバイデン氏も10回以上ここを訪れて力を入れている。

ペンシルベニア州中西部の閑静な小都市ジョーンズタウンの空港には、13日朝からトランプ氏の支持者数百人が集まった。同日午後7時から行われるトランプ氏の演説を聴くために、半日も列を作って待った。新型コロナウイルスに感染して回復したトランプ氏は前日、フロリダ州で支持者集会を行い、専用機に乗って北東部のペンシルベニア州に姿を現わした。

演壇に立ったトランプ氏は、「新型コロナの治療を受けた時、スーパーマンのような気分になった」とし、「ワクチンがまもなくでき、私たちはこのウイルスを勝つだろう」と述べた。1時間続いた演説は、いつものように冗長で、声は以前の力を完全に取り戻したようだ。

リアル・クリア・ポリティクス(RCP)の集計によると、13日現在のペンシルベニア州の世論調査では、バイデン氏が7.0ポイント差でトランプ氏をリードしている。しかし、ペンシルベニア州は16年の大統領選でトランプ氏が支持率調査では後れを取ったが、実際の投票では4万5000票(0.7ポイント)差でヒラリー・クリントン候補に辛勝したところだ。

 

トランプ氏は事実上、家族が総出動してエネルギーを注いでいる。トランプ氏の義理の娘で選挙陣営の選任顧問であるララ・トランプ氏は同日、フィラデルフィア近郊で、「トランプ・プライド・イベント」を開いた。ララ・トランプ氏は14日には車で2時間離れた郊外の町に行って、「MAGA(Make America Great Again・米国を再び偉大に)」イベントを開催する。16日には、トランプ氏の次男のエリック・トランプ氏がフィラデルフィアでヒスパニック有権者の票集めに乗り出し、週末の17日にはペンス副大統領がレディングという小さな都市空港に出動する。

バイデン氏にとってもペンシルベニアは絶対に負けられない地域だ。特にペンシルベニアにはバイデン氏が生まれ育った故郷スクラントンがある。バイデン氏は15日に予定された第2回テレビ討論会が取り消されると、同日フィラデルフィアでタウンホールを計画した。バイデン氏は先週末に州の北西部にあるエリー郡を訪れ、「今夏から11回もペンシルベニア州に来た。今後ももっと来る」と約束した。

今回も16年のようにトランプ氏がペンシルベニアを占めるかどうかは未知数だ。1992年の大統領選から20年間、独占してきた民主党が、16年に衝撃の敗北に遭ったのは、低学歴白人労働者の言葉に耳を傾けたトランプ氏の戦略が成功したからだった。都市エリートのイメージが強いクリントン氏とは違って、バイデン氏はペンシルベニア州の庶民家庭出身というイメージを強調している。

米紙ワシントン・ポストは最近、「ペンシルベニア州が今回の大統領選の『ティッピング・ポイント』(小さな変化が蓄積した結果、劇的な変化を起こす時点)になり得る」とし、「両党が選挙資金を先を争って投入している」と伝えた。

全国支持率で両候補の差は広がる傾向だ。英紙ガーディアンの世論調査の結果、バイデン氏は57%、トランプ氏は40%を得て、支持率の差が17ポイントとなった。


兪載東 jarrett@donga.com