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3日で退院を強行したトランプ氏、マスクを外して「選挙運動にすぐに復帰」

3日で退院を強行したトランプ氏、マスクを外して「選挙運動にすぐに復帰」

Posted October. 07, 2020 08:09,   

Updated October. 07, 2020 08:09

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2日に新型コロナウイルスに感染して入院していたトランプ米大統領が3日目の5日(現地時間)に退院した。トランプ氏は、「新型コロナを恐れるな」とし、選挙運動をまもなく再開すると明らかにした。しかし、まだ完治の判定を受けておらず、トランプ氏が早期退院を強行したことに対して批判が出ている。

トランプ氏は同日午後6時40分ごろ、ウォルター・リード米軍医療センターから白い医療用マスクをつけてスーツ姿で現れた。待機していたSUV(スポーツ用多目的車)に搭乗する前、「ありがとう」と言って親指を立て、しばらく立ち止まって拳を握りしめた。さらに、大統領専用ヘリ「マリーンワン」に乗ってホワイトハウスに向かった。到着直後はマスクを外し、写真撮影のために敬礼した。CNN放送は、「北朝鮮と似ている。巨大なリアリティーショーだ」と批判した。 

さらにトランプ氏はホワイトハウスでツイッターに約86秒のビデオメッセージを投稿し、「体調は非常に良い。20年前よりも元気だ」とし、「今回多くのことを学んだ」と語った。そして、「新型コロナウイルスに支配されたり、恐れたりしてはいけない。ワクチンもまもなくやってくる」と話した。

 

ホワイトハウスの医師団は、退院直前の記者会見で、「大統領が危険な状況から完全に脱したわけではないが、退院に必要な基準を満たしている。ホワイトハウスでできること以上のことを病院でできるわけではない」と述べた。トランプ氏が前日、3回目のレムデシビルの投与を受け、同日4回目の投与の計画であり、ホワイトハウスで5回目の投与をすると付け加えた。

ただし、医師団は、「大統領が他人にウイルスを感染させる可能性があり、治療法は『未知の領域』にある。今週末がヤマ場になるだろう」と懸念を示した。同日午前まで参謀陣は退院を引き止めたが、トランプ氏が「弱く見せたくない」とし、ホワイトハウスへの復帰を強行したという。

「新型コロナを恐れるな」と危険性を軽視するトランプ氏の発言に、医療・衛生専門家らが批判したと、米紙ニューヨーク・タイムズが伝えた。21万人を越える米国人が新型コロナウイルスで死亡し、1日に3万人以上の感染者が発生しているにもかかわらず、最高級の医療サービスを受けた経験をもとに誤ったメッセージを伝えているという批判が起こっている。ペンシルバニア大学医療倫理・保健政策学部のヘラルド・シュミット教授は同紙に、「言葉もない。まともな精神状態ではない。無責任だ」と批判した。

 

にもかかわらず、トランプ氏が退院を強行して強い姿を見せようとするのは、最近、野党民主党の大統領選候補であるバイデン前副大統領との支持率の差がさらに開いていることや、15日の2回目のテレビ討論に備えるためとみられている。トランプ氏は、退院直前に投稿したツイッターでも、「フェイクニュースがニセの世論調査ばかり出す」とし、支持率低下に苛立ちを表わした。


ワシントン=イ・ジョンウン特派員 ニューヨーク=ユ・ジェドン特派員 lightee@donga.com · jarrett@donga.com