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韓国国内研究チーム「航空機トイレで無症状感染者を通じて伝播」

韓国国内研究チーム「航空機トイレで無症状感染者を通じて伝播」

Posted September. 01, 2020 14:55,   

Updated September. 01, 2020 14:55

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航空機のトイレで、無症状感染者から新型コロナウイルスに感染した患者が発生したという研究結果が出た。機内のトイレで新型コロナにかかった患者を研究結果で明らかにしたのは今回が初めてで、機内トイレの感染予防ルールが必要だという指摘が出ている。

31日、盆唐車(プンダンチャ)病院のヨン・ドンゴン専門医の研究チームが発表した「航空機における新型コロナの無症状感染(Asymptomatic Transmission of SARS-CoV-2 on Evacuation Flight)」と題した論文によると、3月31日、イタリア・ミラノから仁川に入ってきた大韓航空の旅客機で、計7人の新型コロナ感染者が発生した。このうち6人は自己隔離に入った直後に実施した新型コロナ検査で、陽性判定を受けた。搭乗直前は何の異常もなかった無症状感染者で、フライトの前に現地で感染した可能性が高い。

しかし、自己隔離最終日の4月15日に陽性判定を受けたAさんは、6人の無症状感染者たちとは離れた場所に一人で座っていた乗客だった。Aさんは、機内でマスクをつけ続けていたが、トイレを利用する僅かな時間だけはマスクを着用しなかった。このトイレは無症状感染者たちも利用していたところだ。研究チームは、Aさんが搭乗前にイタリアの自宅で3週間自己隔離していて、公共交通機関を利用したこともなく、飛行機搭乗の前後に厳しい防疫管理を受けていたところをみると、機内のトイレで感染したと見ている。さらに4月3日、イタリア・ミラノから韓国に来た乗客のうち、自己隔離の14日目に陽性反応が出た患者もトイレでの感染と疑がっている。

航空機には、空気循環システムとヘパフィルターというウイルスのろ過装置があり、空気感染の可能性はほとんどないというのが専門家たちの意見だ。問題は、感染者との直接的・間接的接触だ。

ヨン専門医は、「無症状患者から機内感染することがあり得るため、トイレの飛沫などから感染しかねない」とし、「トイレカバーを閉じて水を流すなど、接触面の衛生管理をより徹底しなければならない」と明らかにした。研究チームは現在、米疾病管理予防センター(CDC)と一緒に機内のトイレに起因する新型コロナ感染のさらなる研究を進めている。論文はCDCジャーナルの11月号に掲載される予定だ。


ピョン・ジョングク記者 bjk@donga.com