Go to contents

プーチン・トランプ電話会談、ロシアが一方的に公開

プーチン・トランプ電話会談、ロシアが一方的に公開

Posted December. 31, 2019 08:18,   

Updated December. 31, 2019 08:18

한국어

トランプ米大統領とロシアのプーチン大統領が29日、電話で両国のテロ対応の協力強化をはじめ相互の関心事について議論したと、クレムリンが明らかにした。両首脳の電話会談をロシアが一方的に公開したのには、双方の政治的利害関係が絡まっているとみえる。

タス通信やAFP通信などによると、クレムリンは同日、報道資料で、「ロシア側の提案でプーチン大統領とトランプ大統領の電話会談が実現した」と伝えた。プーチン氏は最近、米中央情報局(CIA)がテロ情報を伝えたことに謝意を示した。ロシア連邦保安局(FSB)は、「来年1月1日、サンクトペテルブルクの都心が新年の祝祭でテロが発生する可能性がある」というCIAの情報に基づいて、テロを準備していたロシア国籍の男女2人を逮捕した。プーチン氏は、「今後、米国を脅かすテロ情報をつかんだ場合、ロシアもすぐに提供する」と述べた。

ロシア政府が、両首脳の電話会談を積極的に公開したのに反し、ホワイトハウスは情報を一切公開しなかった。ホワイトハウスは8月にも、クレムリンが「トランプ大統領とプーチン大統領が米国側の要請で電話会談を行い、シベリアの山火事対応の協力について話し合った」と先に発表した後、これを確認した。トランプ氏が2017年にロシアのラブロフが外相と会談した時も、米メディアはクレムリンが写真をオンラインに掲載するまでこの事実を知らなかった。

来年の米大統領選を控え、トランプ氏とプーチン氏の関係を強調しないために、ホワイトハウスが2人の交流の情報を意図的に統制しているという見方が出ている。トランプ氏は16年の米大統領選当時、ロシアがトランプ氏の当選を支援するために介入したという疑惑を受けた。トランプ氏は「ロシアの介入はなかった」としてプーチン氏を擁護し、世論の激しい批判を受けた。

一方、プーチン氏はテロ協力の拡大をテコに米国との関係改善を図る狙いがあるとみられる。BBCは、「選挙介入問題で両国の緊張関係の中でも、2人の大統領は良い関係を維持している」とし、「トランプ氏はプーチン氏の招待で来年5月にモスクワで開かれる戦勝記念日の出席を検討している」と明らかにした。

 

両国のテロ情報の共有は、特に過激派組織「イスラム国」(IS)の情報を得るうえで実質的に役立つとみえる。15年に224人が死亡したロシアのチャーター機墜落事件をはじめ、ISのテロ脅威は現在進行形だ。

両首脳の電話会談で、2人が北朝鮮問題について議論したかは確認されていない。ただ、北朝鮮が年末に設定した非核化協議の期限が迫っているうえ、ロシアが中国と共に北朝鮮に対する制裁の一部緩和を求める決議案を国連安全保障理事会に提出した状況なので、トランプ氏が北朝鮮問題について言及した可能性がある。これに先立ちトランプ氏は20日、中国の習近平国家主席と電話会談を行ったことをツイッターを通じて公開し、「北朝鮮についても話し合った」と明らかにした。


パリ=キム・ユンジョン特派員 ワシントン=イ・ジョンウン特派員 zozo@donga.com · lightee@donga.com