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亡命の元北朝鮮公使、国会人権フォーラム「今年の人権賞」受賞

亡命の元北朝鮮公使、国会人権フォーラム「今年の人権賞」受賞

Posted December. 12, 2017 09:00,   

Updated December. 12, 2017 09:07

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昨年韓国に亡命した北朝鮮の元駐英公使の太永浩(テ・ヨンホ)氏(現・国家安保戦略研究院諮問研究委員)が11日、国会人権フォーラムおよびアジア人権議員連盟が選定する「2017今年の人権賞」を受賞した。

太氏は、国会議員会館で開かれた授賞式で、「北朝鮮住民の人権状況の改善に向けてさらに熱心に活動することを望む思いがこもっていると考える。北朝鮮の住民たちが奴隷の境遇から解放される日まで、統一のその日まで戦う」と受賞の感想を述べた。

国会人権フォーラム代表の最大野党「自由韓国党」の洪日杓(ホン・イルピョ)議員は、「太氏が今年1年、北朝鮮の民主化と北朝鮮人権の改善に向けて献身してきた」と授与理由を明らかにした。

 

太氏は授賞式後、国会人権フォーラム所属議員に別途会い、北朝鮮の状況について話を交わした。議員によると、この席で最近の酷寒の中、「パルチザン聖地」と呼ばれる白頭山(ペクトゥサン)の頂上に登った金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長のことが話題にのぼった。太氏は、「最近始まった北朝鮮に対する制裁が1、2年続けば、北朝鮮は崩壊水準に至るほかない。最終的に金委員長は対話局面を作って対北制裁を解除しようとするだろう」と指摘した。来年2月に開かれる平昌(ピョンチャン)冬季五輪を控え、北朝鮮が平和攻勢をしかけてくると見通したという。

太氏は、「対話局面を作る場合、中途半端に応じるよりも制裁局面を維持しなければならない」と助言したと参加者は伝えた。さらに、「大陸間弾道ミサイル(ICBM)『火星(ファソン)15』実戦配備はまだできていない。大量生産しなければならないが、制裁局面では難しい」と強調した。

 

北朝鮮が「火星15」を発射した際に披露した9軸の新型移動式発射台(TEL)について太氏は、「金委員長が慈江道(チャガンド)の鴨緑江(アプロクカン)タイヤ工場を視察した写真を見ると、実物の前ではなく図表の前で写真を撮ったようだ。実質的な生産能力はないものとみられる」と話したという。

政府の対北朝鮮支援の方式について太氏は、「人道支援は必要だが、国際機関を通じるよりも北朝鮮の住民が、韓国が支援したことをわかるようにしなければならない」と助言した。太氏は受賞の所感でも、「共同警備区域(JSA)の北朝鮮亡命兵士が病院で回復するや、水や食べ物ではなく韓国の歌とテレビを視聴したいと言った。金正恩体制が恐れるのは米国の『先制攻撃』ではなく、韓国に向かう北朝鮮住民の心」であると強調した。

太氏は、授賞式場で流れた愛国歌を斉唱した。「黙々と働いているこの方たちが受けるべき賞だ」と語り、脱北者団体の関係者たちと記念写真を撮影した。



朴訓祥 tigermask@donga.com