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[社説]リンス・リコプター殉職将兵の危局献身と家族の愛国心

[社説]リンス・リコプター殉職将兵の危局献身と家族の愛国心

Posted October. 08, 2016 07:59,   

Updated October. 08, 2016 08:44

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先月26日、東海(トンヘ、日本海)で韓米合同訓練中に墜落事故で死亡したリンスヘリコプター操縦士キム・ギョンミン少佐、副操縦士パク・ユシン少佐、操作士ファン・ソンチョル上士の海軍葬が2日、執り行われた。キム・ヒョクス予備役准将は、SNSに書きこんだ弔問後の書き込みで「誰も声を出して泣いたり不平を言わなかった。市民団体である「軍人権センター」が原因究明で告別式を拒否しようと提案したが、遺族は断った」と伝えた。キム少佐の父親は、「息子を1000メートルの水深まで探した海軍に感謝する」と明らかにした。青天の霹靂のようなことに出会った遺族が、このように悲しみを抑える姿は厳かな感動をかもし出す。

遺族は1人当たり3億2000万ウォン程度の政府補償金のうち一部を海軍殉職遺児のための「海愛奨学財団」に寄付する予定だという。社会的に世間の注目を集める死亡事故が起こると、一部遺族と団体が過度な要求をする世相とは対比される。

 

遺族は静かだが、事故原因の究明は徹底しなければならない。キム少佐の父親は、「(ヘリコプターを運用した)リュ・ソンリョン艦の総責任者を見た瞬間、かっとなったが、そこにいる軍人に罪はない」としながらも、「リンス・ヘリコプターのボルトに問題があったという報道を聞いて人災かも知れないという思いがした」とメディアのインタビューで明らかにした。最近の国政監査では、リンス・ヘリコプターのボルトを含め品質保証書が捏造された部品が軍に納品されたという主張が提起された。これに対して防衛事処は「別のヘリコプター機種に一部瑕疵のあるボルトが納品されるところだった事実があるが、リンス・ヘリコプターのボルトには何の問題もなかったと正常に納品された」と説明した。

事故機は1999年に導入し、寿命が30年以上なので老朽したわけではない。しかし、リンス・ヘリコプターは、1993年と2010年の2度の墜落事故で17人が死亡、2010年には西海に不時着したこともあるため、機体の欠陥や整備不良など様々な可能性を調査する必要がある。万一、慢性的な防衛事業不正のために無実の犠牲者が出たのなら、責任者を法に則って処理しなければならない。

最近相次いだ地震、台風と安全保障の危機によって、軍人、消防隊員、警察など制服を着た公務員(MIU)が殉職したり負傷する事態が頻繁だ。このような内憂外患にも大韓民国が沈没しないのは彼らの犠牲があるからだ。



한기흥기자 ハン・ギフン記者 eligius@donga.com