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ベネズエラ大統領の反撃・・・工場を停止した企業経営者を逮捕

ベネズエラ大統領の反撃・・・工場を停止した企業経営者を逮捕

Posted May. 16, 2016 07:34,   

Updated May. 16, 2016 07:39

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深刻な経済難で辞任の圧力を受けているベネズエラのニコラス・マドゥロ大統領が14日、工場の稼動を停止した企業経営者を逮捕し、施設は差し押さえるよう命じた。13日に宣言した60日間の国家非常事態の具体的な施行指針であり、左派政権に対抗する右派勢力を狙ったものだ。

マドゥロ大統領は同日、首都カラカスのイバラ広場で行われた演説で、「国家経済を破壊しようと生産を停止する人は手錠をかけて刑務所に送らなければならない」とし、「ブルジョア(資本家)によって麻痺した生産能力を回復するためにすべての手段を動員しなければならない」と明らかにした。また「現在の経済危機は外勢の攻撃によって始まった」とし、外国の侵略に備えて軍事訓練を指示したと、AFP通信などが報じた。

企業への逮捕命令は、ベネズエラ大手食品企業ポラール・グループが最近、ビールの原料を輸入する外貨不足を理由にビールの生産を停止すると明らかにしたことで下された。ポラール・グループ所属のビール会社4社は、ベネズエラ全体の8割のシェアを占めている。ポラール・グループのロレンソ・メンドサ会長は、露骨にマドゥロ政権に反旗を翻してきた。

こうした中、不足した生活必需品を得るために各地で略奪が起こるなど、ベネズエラで混乱が広がっている。英紙ガーディアンは13日、小麦粉や鶏肉、下着などの生活必需品の略奪が起こっていると伝えた。12日、タチラ州で生活必需品を積んだトラックが追突事故に遭い、道路に散乱した塩やシャンプーなどを人々が略奪していった。同日、メリダ州では、オートバイに乗った覆面の男が小麦粉650袋を盗もうとしたが、軍人に阻止された。人権団体ベネズエラ社会葛藤観測所は、1~3月に起こった略奪が107件にのぼると集計した。

これに先立ち野党は、マドゥロ大統領をリコールで辞任に追い込むために、国民180万人の署名を集め、先週、選挙管理委員会に提出した。米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは13日、米情報機関の関係者を引用し、ベネズエラでクーデターや政権転覆、大規模な暴力事態などが発生する可能性があり、米政府も憂慮していると伝えた。



이유종기자 イ・ユジョン記者 pen@donga.com