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Kアート、世界市場で「美術韓流」の道を開くか

Kアート、世界市場で「美術韓流」の道を開くか

Posted January. 05, 2016 07:28,   

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「日本、中国に続き、今や韓国美術の時代だ」

英紙フィナンシャルタイムズが発行する高級生活用品専門誌「How To Spend It」の最新号は、「Korea Driven」(韓国が主導する)という企画記事で、「韓国が世界の美術界の主役としての地位を確立した」と伝えた。1986年に初めてイタリアのベネチア・ビエンナーレに参加した韓国が、昨年、世界の主要な美術祭やギャラリー企画展、美術競売市場で注目されている。米ニューヨーク・タイムズも1日、「韓国の単色画が評価される一年になるだろう」と報じた。「韓流の次の主人公は韓国美術Kアート」という話は、国内の美術界だけで飛び交うたわ言ではない。

特に昨年のベネチア・ビエンナーレで、イム・フンスン氏(47)が韓国人で初めて銀獅子賞を受賞したのを機に、韓国美術が単なる興味の対象ではなく、無視できない存在感のあるパワーグループに格上げされたと評価されている。

韓国美術に対する関心が一時的な流行でないことは、競売市場ではっきりと現れた。昨年、ソウルオークションの香港競売で、キム・ファンギ画伯の油絵が47億2100万ウォンで落札され、韓国現代美術の競売最高落札価格の記録を更新した。単色画グループの代表画家、朴栖甫(パク・ソボ)、チョン・サンファ氏の作品は、サザビーズの香港競売で7億ウォン台で取り引きされた。

K競売のイ・サンギュ代表は、「海外の美術品コレクターは、スポットライトを浴び始めた韓国美術がさらに高く評価される余地が十分にあると判断している。『まだ安い』という心理と『今購入しても価値が急落する心配はない』という信頼が、韓国美術の市場価値を引き上げる動力となっている」と評価した。

昨年末、米ニューヨークのペロタン・ギャラリーで開かれたチョン・チャンソプ個展、15日に開幕する英ロンドンのホワイト・キューブ・ギャラリーの朴栖甫の個展からも分かるように、Kアート旋風の核心は単色画だ。しかし、単色画に限定されず多様な世代と個性の作家が注目されていることも肯定的な現象だ。人体を模倣したオブジェに入れ墨を入れて撮影したキム・ジュン氏(50)の作品は、昨年、英ロンドンのフィリップス競売で約3800万ウォンで、韓紙芸術家のチョン・グァンヨン氏(72)の作品は、サザビーズのロンドン競売で約7600万ウォンで落札された。

競売落札価格は単色画には及ばないが、西欧の現代美術の技法を独自の道具で変容させた現在進行形の芸術家たちによって、韓国美術への関心は数十年前に開花した単色画に限られてはいない。昨年のベネチア・ビエンナーレ韓国館の芸術家で同年齢の文敬媛(ムン・ギョンウォン)、チョン・ジュンホ氏(46)、陶器の破片を彫刻の材料に活用するイ・スギョン氏(53)、木の抽象彫刻家のイ・ジェヒョ氏(51)なども、海外美術界の注目を集める芸術家だ。

ソウルオークションのチェ・ユンソク理事は、「特定の芸術家ではなく韓国美術全般への関心がいつになく高まっていることは間違いないが、若い芸術家が世界市場で確かに注目されていると見るにはまだ慎重な姿勢である」とし、「世界の個人コレクターや美術館が単色画を再評価し、その前後の作品にも少しずつ関心を広げていると見るべきだろう」と話した。



sohn@donga.com