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急成長を遂げる広域自治体の商圏に注目

Posted November. 07, 2015 07:31,   

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俳優のソン・イルグクさんとその三つ子のテハン・ミングク・マンセがたまにピクニックに出かけるという仁川(インチョン)の松島(ソンド)中央公園は、住民の間では「セントラルパーク」と呼ばれる。日差しを反射する高層ビルと華麗なホテルとの間を海水が流れる人工水路では、カヌーとカヤック、ボートが水をかき分けて走る。

仁川セントラルパーク周辺の商圏は仁川だけでなく、全国で最も急激な成長率を示している。BCカードのビッグデータ分析によると、セントラルパーク商圏の売上は2013年以降、年平均61%ずつ伸びている。仁川全体の売上の伸び率が年平均7%であることを考慮すると、仁川付近の消費者を独占していると言っても過言ではない。住居地域の付近に位置するだけに、他の商圏に比べ、40代(30.4%)と50代(17.6%)の売上に占める割合が目立っている。

檀国(タングク)大学・都市計画不動産学科のキム・ホチョル教授は「松島の場合、居住者の増加に伴って自ずと商圏が発達し、商店街への投資需要も拡大している」とし、「松島の立地環境やエキゾチックな風景なども、商圏の成長に影響を及ぼしている」と話した。

ソウル以外の6つの広域市と済州道(チェジュド)でも商圏変化の動きは鮮明になっている。釜山では釜山鎮区田浦洞(プサンジンク・チョンポドン)にある田浦カフェ通りが、新しい観光スポットとして浮上している。電気・照明装置や工具などを販売していた商店街は、コーヒーの香りが漂うカフェ通りに生まれ変わった。釜山で最も多くの人が集まる西面(ソミョン)から1ブロック離れているが、大型フランチャイズ店舗の代わりに個性ある小型店舗が並んでおり、若者に人気を集めている。

光州(クァンジュ)では忠壮路(チュンジャンロ)や錦南路(クムナムロ)など伝統的な商圏の代わりに、新しく構築された住居団地に商圏が形成されている。光山区水莞(クァンサンク・スワン)地区は、光州の中でもカード売上が最も急激に増加している商圏だ。会社員のパク・ソンミさん(30)は「2年前に光山区水莞地区に引っ越してからは近所で友達に会ったり、買い物をしている」とし、「水莞地区は開発されたばかりで施設がきれいな上、近いため、忠壮路まで出かけることはなかなかない」と話した。水莞地区の主な利用者は30代(33.4%)と40代(35.6%)で、新築の住居団地に入居した若夫婦がよく訪れる。

済州道済州市連洞(ヨンドン)のバオゼン通りは中国人観光客が殺到し、商圏が急成長している。バオゼン通りは以前はロデオ通りと呼ばれていたが、2011年中国の健康用品会社、バオゼングループの社員約1万1000人がここを訪問したことを記念し、済州道が名称を変更した。それ以来、中国人観光客の必須コースとなり、歩行者天国の到るところには中国語を併記した看板が大きく増えた。中国人観光客をターゲットとする多様な食べ物や楽しみ方が提供され、済州道を訪問する韓国人の間でも欠かせない観光スポットとして挙げられている。主に観光客が訪れる場所であるだけに支出も大きく、カード決済1件当たりの利用金額(4万4290ウォン)は他の地域の商圏より多いという。



minki@donga.com