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[社説]検察と大統領府民情のTK偏重人事、健全な牽制が崩壊

[社説]検察と大統領府民情のTK偏重人事、健全な牽制が崩壊

Posted February. 09, 2015 07:20,   

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検察捜査の核心ラインが、大邱(テグ)・慶尚北道(キョンサンプクト)(TK)出身で埋められている。法務部は大邱出身の金秀南(キム・スナム)ソウル中央地検長を最高検察庁次長に、慶尚北道出身のパク・ソンジェ高等検察長をソウル中央地検長に任命した。先月、大統領府の民情ラインもTK出身の李明載(イ・ミョンジェ)民情特別補佐官と禹柄宇(ウ・ビョンウ)民情首席秘書官が任命された。大統領府民情と検察の捜査ラインがTK一色に染まれば、検察の捜査に及ぼす大統領府の影響が強まる可能性が高い。

ソウル中央地検長は、政治的に敏感な特殊事件や公安事件の捜査を多く扱う検察内の要職中の要職だ。最高検察庁中央捜査部が看板を下ろした後、ソウル中央地検の特別捜査部で中央捜査部が担っていた事件まで処理している。朴槿恵(パク・クンヘ)政府になってソウル中央地検長は3回連続してTK出身が占めた。過去の政権でもこのようなことはあったが、現政府になって、信じられる人をソウル中央地検長に起用すべきとする強迫観念がよりひどくなっているようだ。

最高検察庁次長は検察総長を補佐する検察内の「ナンバー2」で、次期検察総長候補の1人だ。新任の金次長は、ソウル中央地検長を務めていたため、有力な次期検察総長候補として名前が挙がっている。金次長はソウル中央地検長の時、大統領府文書捜査や産経新聞ソウル支局長名誉毀損捜査などを大統領府の望むとおりに処理したと言われている。ますますひどくなるTK偏重人事の原因を、蔡東旭(チェ・ドンウク)元検察総長に対する現政権のトラウマに求める見方もある。国家情報院コメント事件の捜査で検察が法務部と衝突し、政権が揺さぶられたことへの反作用で、検察の主要職務には忠誠心の疑いのない人を任命するということだ。

検察だけでなく、政府内の司正を担う要職のうち監査院長、検察総長、国税庁長、警察庁長官などが皆慶尚道出身だ。監査機関の最高責任者が同じ故郷出身で埋められれば、「集団的思考」のわなに陥り、撲滅しなければならない不正も覆い隠す方向に流れる恐れがある。過去には、大統領の親戚不正のような情報を同郷の司正責任者が握りつぶして問題を大きくさせたこともしばしばあった。人事で疎外される地域の喪失感と政府に対する反感も大きくなる。主要監査機関を政権の盾や「締め付け」対象と考える旧時代的な人事形態から脱しなければならない。