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[社説]日本の対北朝鮮交渉、北核阻止の国際連携にも影響か

[社説]日本の対北朝鮮交渉、北核阻止の国際連携にも影響か

Posted May. 31, 2014 07:42,   

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北朝鮮が日本人拉致問題を全面再調査し、日本は独自の対北朝鮮制裁を解くことで合意した。日本が、国民的関心が高い拉致問題の解決に乗り出したことは理解できるが、北朝鮮が4度目の核実験をいつでも実施できる状況という微妙な時期に合意に至った。日本が発表直前に韓国政府に通知したことも遺憾だ。

北朝鮮は、3度目の核実験で国際社会の制裁が強化されたため、日本を通じて活路を見出そうと考えているようだ。日本は、歴史と領土問題で韓国や中国との関係が最悪な状況であり、拉致問題を解決して安倍晋三政権の支持率を高め、集団的自衛権の行使に弾みをつけようとするだろう。金正恩(キム・ジョンウン)第1書記と安倍首相がそれぞれ違う思惑で手を握る奇妙な合意がなされたわけだ。韓国とぎくしゃくしている両国が、韓国に対する影響力を確保するために関係改善に出たようだ。

日本は、北朝鮮による06年の1度目の核実験と09年の2度目の核実験を機に、国連と別に独自の対北朝鮮制裁を行ってきた。また、北朝鮮の脅威を軍事能力をつける言い訳にした。このため、北朝鮮の軍事的脅威が変わらないのに、対北朝鮮制裁を突然解除または緩和することは辻褄が合わない。日本は、北朝鮮のさらなる核実験を阻止しようとする国際社会の努力を妨害しないよう透明で慎重に北朝鮮に接近しなければならない。人道のレベルで拉致被害者問題を解決しようとするなら、慰安婦問題にも積極的になるのが道理だ。

北朝鮮が、朴槿恵(パク・クンヘ)大統領がドレスデンで明らかにした人道的支援には暴言で拒否し、「百年宿敵」と非難する日本に手を広げることも残念だ。北朝鮮が国軍捕虜と離散家族問題に誠意を見せるなら、韓国から多くの支援を得て、南北間の信頼を形成することができる。日本との関係改善も最終的には核を放棄してこそ可能だ。

朴政府の外交が重大な試験台に載せられた。北東アジアでは、日米に対抗して中国とロシアが軍事協力を強化しており、韓国は米国のミサイル防衛システムの参加問題で米国と中国両者から圧力を受けている。空席の大統領国家安保室長と国家情報院長に適任者が就き、目まぐるしく動く国際情勢に能動的に対処しなければならない。