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検察が錦繍院を家宅捜索、予告されていた「もぬけの殻」

検察が錦繍院を家宅捜索、予告されていた「もぬけの殻」

Posted May. 22, 2014 06:37,   

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検察が兪炳彦(ユ・ビョンオン)元セモグループ会長一家に対する捜査を始めて1ヵ月経った21日、京畿道安城市(キョンギド・アンソンシ)の宗教施設、錦繍院(クムスウォン)に突入したが、兪氏と長男テギュン氏の姿はなかった。

●捜査開始1ヵ月で「空っぽの家」を捜索

仁川(インチョン)地検特別捜査チーム(チーム長=金會宗第2次長)は21日午後12時頃、信徒が錦繍院の正門を開けたことで、捜査官約70人を投入し、兪氏の勾引状と長男テギュン氏の逮捕令状を提示した。捜査官は、全体の規模が46万平方メートルもある錦繍院をすみずみまで捜索したが、兪氏がすでに錦繍院を去った後だという結論を下した。午前7時頃から付近で待機していた警察機動隊約500人は、錦繍院の周囲を2重に取り囲み、外部からの出入りを禁止し、逃走者を監視した。

検察は、20日に「兪氏が錦繍院を出て行ったと把握している」と明らかにしながらも勾引状と家宅捜索令状の執行を強行した理由を「△兪氏一家の逃避の有無を確認し、△追跡に必要な手がかりを確保するため」と明らかにした。

しかし検察は、「家宅捜索を先送りして兪氏一家に逃走の時間を与えたのではないか」という批判が避けられなくなった。検察関係者は、「検挙だけでなく(衝突による)不祥事を避けることも重要だった」とし、「全国から(兪氏一家の行方に関する)情報が入ってきており、様々なチャンネルが稼動している」と述べた。仁川地検は、全国の検察庁と情報を共有し、兪氏一家の行方を追跡する計画だ。

●救援派「モーゼの奇跡のように道を開けよう」

20日、「キリスト教福音浸礼会(別名、救援派)が、五大洋集団自殺事件と関係がないということを公式に確認してほしい」と検察に要求したのに続き、21日午前8時まで「検察の侵入を体で阻止する」と言っていた信徒は、検察突入の直前に態度を変えた。救援派のイ・テジョン氏は午前11時頃、記者会見を行い、「検察から公文書で私たちが望んでいた内容の確認を受けた」とし、「兪氏一家の『人間の盾』という誤解を受けながら続けてきた闘争を終わらせ、検察の捜索に協力する」と明らかにした。

一部の信徒が、「誰が勝手にそんな決定をしたのか」とイ氏の発表に抗議したが、「検察の車両が入ってきたら、モーゼの奇跡のように道を開けよう」と意見がまとまった。これに対して、「救援派が、要求が通ったことで捜索に協力する態度を取ったが、実際は兪氏が錦繍院を抜け出すまで時間を稼ぎ、その後に座り込みを解いたのではないのか」という見方も出ている。

一方、兪氏一家に不満を抱く市民の抗議訪問も絶えなかった。午前6時頃、酒に酔ったチュ氏(49)は、制止する信徒イ氏(52)の顔を殴って暴言を吐き、警察に暴行容疑で立件された。午後12時頃には、保守団体「愛国運動連合」のメンバー2人が、「兪氏一家を徹底的に捜査しろ」という垂れ幕を持ってデモをしたが、錦繍院の周囲を取り囲んでいた警察に遮られ、中に入れなかった。