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観客を虜にした「レットイットゴー〜」、アニメ「アナと雪の女王」

観客を虜にした「レットイットゴー〜」、アニメ「アナと雪の女王」

Posted February. 07, 2014 03:52,   

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5日現在、648万人の観客を動員したアニメ「アナと雪の女王」を見た人たちは、このたった一フレーム、6つの音の魔力から抜け出すことなどできないと口をそろえている。テーマ曲「レットイットゴー(Let it go)」は、国内の複数の音源サイトで、日間・週間総合チャートトップについた。歌謡が、音源市場を総なめした00年代以降、ポップソングがこれほどヒットしたことなどない。KTミュージックの関係者は、「この10年間で、総合チャート5位圏にポップが頭をもたげたのは、マルーンファイブぐらいだった」とし、「極めて異例のことだ」と話した。

ベッドの中でも「レットイットゴー」のメロディーが脳裏から離れない理由は何だろうか。リフレーンのコードの進行は、いわば、「マネーコード」(商業性を保障する公式のような和声の進行)といわれている「1度ー5度ー6度(マイナー)−4度」(「A♭−E♭−F♭−D♭」)の形だ。さびしいFマイナーコードから始め、「レットイットゴー!」のリフレーンで、A♭メジャーの長調へと、雰囲気が大きく反転する進行が、頭に刻める効果を高める。中後半部に緊張を高めるD♭—E♭部分も同様に、A♭で解決され、すっきりした感じを繰り返して与える。

専門家らは、「さらに注目すべきことは、従来のヒット公式に逆らえる部分だ」と主張している。ヒット作曲家のシンサドンホレンイは、「主人公・エルサのさびしい心境と映像とが似合うやや難しい短調のメロディーからスタートし、リフレーンの単純かつ豪放なメロディーへと移行するやり方は、「音源チャートを狙って設計される最近のヒット曲では、なかなか出ない構成だ」とし、「セレーヌ・ディオンのマイハートウィルゴーオン(映画「タイタニックの主題歌」)のように、作曲の過程で、劇中のキャラクター、映像美との結合だけに打ち込んだことが、かえって新鮮な結果物として出たような気がする」と話した。大衆音楽評論家のイ・デファ氏は、「ボーカルの音響ミックシングが、最近のヒット曲とは全く違う」とし、「ミュージカルを現場で聞いているような味を生かした新鮮なサウンドも同様に、一役買っている。映画『ドリームガールズ』の『リッスン』(ビヨンセ)のように、ストーリーとあいまって、劇中の対立のピークを歌でうまく表現している」と分析した。

主人公エルサ姫の声を演じ、「レットイットゴー」を歌ったイディナ・メンゼルは43歳であり、エルサの母親同然の歳だ。米ニューヨークのブロードウェイで、ミュージカル(レント)や「アイーダ」、「ウィキッド」、演劇「バーザイナーモノローグ」や人気テレビ番組「グリー」に出演し、優れた歌唱力や演技力を認められた。「ウィキッド」の緑色の肌の魔女「エルファバ」役で、05年、トニー賞・主演女優性も受賞した。「レットイットゴー」を作った夫婦の作曲デュオ・ロバート・ロペズとクリスティーン・アンダーソン・ロペズは、海外メディアに、「最初から、メンゼルの音色や音域を考慮して作曲した。『レットイットゴー』が出来上がった後、脚本作業で、エルサの比重が大幅に増えた」と明らかにした。