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3度目のグローバル危機の兆し、「経済リーダーシップ」で乗り切るべきだ

3度目のグローバル危機の兆し、「経済リーダーシップ」で乗り切るべきだ

Posted February. 05, 2014 03:28,   

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新興経済国に端を発した金融不安に続き、主要な2つ(G2)の経済大国といわれている米国と中国の景気減速を巡る懸念まで重なり、世界金融市場が乱高下した。3日(以下、現地時間)、米国と欧州の株価が暴落し、昨日は、日本を始め、アジア諸国の株価も急落した。昨日、ソウル証券市場の総合株価指数(コスピ)は、旧正月の連休が終わった後、2日連続で急落振りを見せ、1890ポイントを割り込んだ。

先月23日、アルゼンチンやトルコ、タイなど、新興国の急激な通貨安から始まった今回のグローバル金融危機が、広まる兆しがはっきりしている。米日刊紙ウォールストリートジャーナルは、「危機は一部の経済脆弱国から、大半の新興国や一部の先進国にまで広まっている」と分析した。08年の米国発金融危機や10年の欧州発財政危機に続き、21世紀の3度目のグローバル経済危機へと突っ走るのではないか、という懸念も出ている。

米国は、1月の製造業指数が、昨年5月以降の最低値であり、昨年12月の雇用指標も、予想より悪かった。中国は、製造業やサービス業の購入者管理指数が軒並み下落したのに続き、金融不健全化の懸念まで膨らんでいる。自国通貨の防御のため、先月下旬、相次いで金利引き上げに踏み切った新興国金融市場の不安も、消えていない。08年や10年は、中国をはじめ、一部の新興経済大国が、グローバル危機の衝撃を減らす「立役者」の役割を果たしたが、今回は、そんな余力を持っている国がなかなか見当たらない。

国内外金融市場の不安の浪を乗り切っていくためには、経済や金融当局のリーダーシップが重要だ。しかし、個人信用情報流出事態の影響で、玄旿錫(ヒョン・オソク)経済副首相や申齊潤(シン・ジェユン)金融委員長の存在感が揺らいでおり、韓国銀行の金仲秀(キム・ジュンス)総裁は、3月末で任期が切れる。騒がしい空気は、ややもすれば、市場に悪いシグナルを与えかねない。玄副首相や申委員長など、政府経済チームの入れ替え論も、それなりに説得力があるが、後任をめぐる人選や聴聞会などに、少なくとも2ヵ月ほどかかることを考慮すれば、今は適時ではない。玄副首相や申委員長、金総裁は、激変する世界的流れに適した対策をまとめる「経済リーダーシップ」を発揮し、当面の危機を乗り越えていくのが望ましい。

韓国経済研究院主催で昨日行われた討論会でも、韓国が直面しているさまざまな病理現象の基には、政治論理が経済論理を圧倒する「政治失敗」があるという指摘が、次々と出てきた。3度目のグローバル経済危機説が広まる尋常でない現状のなか、経済・当局者らのリーダシップの発揮と共に、国益や民生を優先する政治の「原点への立ち返り」を改めて呼びかけたい。