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[オピニオン]最高裁の純血主義

Posted January. 28, 2014 03:19,   

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米国のタフト元大統領は大統領を務めた後、連邦最高裁判所首席判事になった。梁承泰(ヤン・スンテ)最高裁判所長官が就任後、最も尊敬する人物と言っていたのを聞いたことがある。タフト氏は旧韓末、日本の事実上の朝鮮属国化を黙認した桂ータフト密約の張本人だ。大統領としては良くなかったが、首席判事としては力量があったと評価されている。米国では当時、議員や州知事、長官を務めた後に最高裁判事になるケースはよくあることだった。

◆米国も裁判所の専門性が強化され、1975年以降任命された最高裁判事は連邦控訴裁判所(一種の高等法院)判事の経験がある。最近、再び例外が生じた。オバマ大統領が2010年に任命したエレナ・ケイガン最高裁判事だ。ケイガン氏は、ハーバード・ロースクール初の女性学長を務め、任命当時は司法省でソリシター・ジェネラル(Solicitor General)を務めたが、判事の経験は全くない。しかし法曹一元化になった米国は、判事でも検事、弁護士、教授、官僚など多彩な経歴を積むことが多い。

◆梁長官は最近、車漢成(チャ・ハンソン)裁判所行政処長の後任に鉠喜大(チョ・ヒデ)大邱(テグ)地方裁判所長を任命・推薦した。裁判所行政処長は裁判に参加することはないが、最高裁判事だ。「梁承泰最高裁」の14人の構成員はすべて判事出身だ。最高裁側は、ヤン・チャンス最高裁判事は教授出身で、朴保泳(パク・ボヨン)最高裁判事は弁護士出身だと主張する。しかし、ヤン最高裁判事は判事生活を教授として送り、研究生活をした後、再び最高裁判事となった代表的人物であり、朴最高裁判事は部長判事まで17年間判事生活を送った。最高裁判事すべてが裁判官(法曹)一家と言える。

◆最高裁に検事分の判事の席が1つあったが、安大熙(アン・テヒ)最高裁判事以降、空席だ。検事も法曹の3軸を構成する1つの軸だ。司法研修院で最も優秀な数人は修了とともにローファームに直行する。教授の中でも優秀な人物はいる。韓国は1度判事になれば概ね判事だけを続け、世間を見る視野が狭くなりやすい。3人を除いてすべて50代後半、ソウル大学、判事出身、男性だ。最高裁の構成員を多様化する必要がある。

宋平仁(ソン・ピョンイン)論説委員 pisong@donga.com