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低迷するプレミアム市場、悩み深まる三星電子

低迷するプレミアム市場、悩み深まる三星電子

Posted January. 25, 2014 03:14,   

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「四半期の業績は悪化、年間業績は史上最高」

三星(サムスン)電子が相反する内容の13年の年間業績や第4四半期(10〜2月)業績を、24日、確定発表した。

三星電子は、昨年第4四半期(10〜12月)の売上げは59兆2800億ウォン、営業利益は8兆3100億ウォンを記録したと明らかにした。第3四半期(7〜9月)に比べ、売上げは2000億ウォン(0.3%)伸びたが、営業利益は1兆8500億ウォン(マイナス18.2%)減った。前年同期比では、売上げは3兆2200億ウォン(5.7%)伸びたが、営業利益は5300億ウォン(マイナス6%)減少した。

しかし、三星電子は昨年、年間基準で、売上げ=228兆6900億ウォン、営業利益=36兆79000億ウォンと、史上最高の業績を上げた。12年に比べ、売上げと営業利益はそれぞれ、27兆5860億ウォン(13.7%)と7兆7410億ウォン(26.6%)が伸びた。

三星電子は、「昨年第4四半期は、△ウォン高(ウォン高ドル安)による価格競争力の弱化、△年末の在庫解消、△新経営20周年の激励金支給などによって、業績が一時下落した」と明らかにした。しかし、三星電子を率いてきた「成長エンジン」が、異常な兆候を見せているのではないかという見方もある。

●普及型中心に変わるスマートフォン市場

「市場戦略を立て間違ったり、景気が急激に悪化し、業績が悪化したのなら、かえって気が楽だろう。市場の流れが、われわれにとって不利な方向に変わっているのが大きな問題だ」

三星電子の関係者はこれまで、会社全体営業利益の60%以上を担い、「ワントップ」の役割を果たしてきたスマートフォン市場の変化が、尋常ではないと指摘した。スマートフォンを担当するIM(ITモバイル)部門の昨年第4四半期の売上げと営業利益はそれぞれ、36兆5700億ウォンと5兆4700億ウォンに集計された。前年同期比、売上げは5兆8600億ウォン(19.1%)伸びたが、営業利益は横ばいの状態だった。

三星電子が強みを持っている1台当たり300ドル以上のプレミアム製品市場が減少を続けているのが、低迷の理由といわれている。市場調査機関・ストラテジーアナスティックス(SA)によると、09年、スマートフォン市場全体の53.5%を占めていた300ドル以上のプレミアムスマートフォンの割合は、昨年は34.9%へと減った。

また、昨年第3四半期の三星電子のスマートフォンは、1台当たり=平均272ドル、アップルは平均575ドルに販売された。電子業界の関係者は、「三星が、プレミアムスマートフォン市場が成長の限界に達すると、普及型製品を大幅に増やしていることを意味する」と分析した。

全体市場で、普及型製品の割合がさらに膨らむことになれば、価格競争力を前面に打ち出しているファーウェイやレノボなどの中国メーカー各社の挑戦が、さらに激しくなるだろうという予測が出ている。

●革新技術は必ずしも新たしい突破口ではない

三星電子は、スマートフォン市場の成長減速を挽回できる突破口を探している。その一つが、超高画質(UHD)テレビだ。米ラスベガスで7〜10日に行われた「家電展示会(CES)2014」で、三星電子は、UHDテレビを多数公開した。その中には、画面を曲げることのできる世界初の可変型テレビも含まれている。

しかし、新しいプレミアムテレビ市場の成長は、壮言できないという指摘もある。消費者らの多くが、UHDテレビより、低い技術が適用されたHDやフルHDテレビの画質に満足しているからだ。三星電子も同様に、「今の技術で十分だ」という考えを持っている消費者が多く、期待ほど市場が膨らまないこともありうることを懸念している。