愛国歌と太極旗を容認した北朝鮮、南北関係改善にメッセージか

南北分断後初めて北朝鮮で韓国国歌の愛国歌が鳴り響き、太極（テグク）旗が掲揚された。

１４日、平壌（ピョンヤン）の柳京鄭周永（ユギョンチョンジュヨン）体育館で開催された「２０１３アジアカップ・クラブ重量挙げ選手権」で、韓国のキム・ウシク（水原市庁）とイ・ヨンギュン（高陽市庁）が男子ジュニア８５キロ級でそれぞれ金メダルと銀メダルを獲得した。二人の表彰式で２枚の太極旗が掲揚され愛国歌が演奏された。北朝鮮の観客は皆起立して太極旗を見守った。太極旗に違和感を感じたか、視線を逸らし観客の姿が海外メディアのカメラに捉えられた。

ジュニア男子９４キロ級のイ・ジェグァン（高陽市庁）と女子ジュニア６９キロ級のクォン・イェビン（水原市庁）もそれぞれ銀メダルと銅メダルを首に飾り、太極旗は全部で３回掲揚された。

これに先立ち、１２日に開かれた開幕式では、韓国選手団が太極旗を持って入場した。韓国選手団が北朝鮮で開かれたスポーツイベントに参加したのは、２００８年１０月、平壌で開催された幼少年親善試合を含め何度かあったが、公式イベントで太極旗がはためいたのは初めてだ。

北朝鮮は、これまで北朝鮮内での太極旗の掲揚を強く拒んできた。２００８年に平壌で行われたサッカーＷ杯２０１０年南アフリカ共和国大会アジア地域予選の南北対決も、北朝鮮が太極旗と愛国歌の演奏に反対し、結局は中国上海に場所を変えて行われた経緯がある。

北朝鮮専門家らは、「北朝鮮は今大会で韓国選手団の身辺安全を保障し、太極旗と愛国歌の容認することを確認する公式文書を大韓重量上げ連盟に送るなど柔軟な態度を見せた。開城（ケソン）工業団地の操業再開や離散家族再会に続き、文化スポーツ交流でも関係改善への意欲を示したものだ」と解釈した。