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[オピニオン]アイドルの「いじめ」

Posted August. 01, 2012 06:10,   

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8人組ガールズグループ「T−ARA」の「いじめ騒動」がネット上で盛り上がっている。メンバーの中でラップを担当するファヨンが、東京公演をキャンセルしたことに対して、ほかのメンバーがツイッターに非難の書き込みをしたのが発端だ。「T−ARAに真実を要求します」というサイトの会員が、3日で30万人を突破した。アイドルグループでも、程度の差はあるものの対立が生じることはあるだろう。しかし、所属事務所が不和説を提供した「ファヨンとの専属契約を解除する」と発表すると、大衆心理は弱者側のファヨンに傾いた。

◆アイドルグループがいじめ説に包まれることは初めてではない。少女時代、KARA、ワンダーガールズ、アフタースクールも、このような騒動を経験した。元祖ガールズグループのジュエリーのメンバーだったソ・インヨンは、昨年あるテレビ番組で、「ジュエリー時代、いじめにあった」と明らかにし、衝撃を与えた。メンバーに挨拶をしたのに無視され、後で「挨拶しない」と言われたとその時のことを話した。ファンがジュエリーのメンバーだったイ・ジヒョンとチョ・ハランのミニホームページに悪意性の書き込みをすると、チョ・ハランは「知りもしないで、人のことを悪く言わないで」と書き込んだ。

◆芸能界では、幼いうえ、競争とストレスが激しいアイドルグループの特性上、メンバー間でいじめが起こる可能性はいつでもあるという。誰かが目立つ行動をしたり、自分の役割をちゃんとしない場合、ほかのメンバーが責めることもあり、新米に既存メンバーが威圧することもある。ファヨンは後に合流したメンバーだった。学校でも、職場でも、軍隊でもいじめが存在するが、アイドルのガールズグループだけクリーンな場所であることを願うこと自体、ファンの幻想かもしれない。いじめが起こる現象は、個性を認めるよりも、目立つことを嫌う社会の雰囲気と無関係ではない。

◆芸能人は人気で暮らす職業なので、ある程度のプライベートの公開や制約は甘んじて受け入れなければならない。しかし、タブロの学歴詐称疑惑を提起した「タブロに真実を要求します」のケースからも、「真実要求」という美名の下、芸能人に対して過度にプライベートの粗捜しをすることは、決して健全な社会の姿でない。今回も、T−ARAのメンバーのいじめが注目されているが、10代後半から20代半ばの女性たちの対立をうまく管理できない企画会社に責任を問うべきではないだろうか。

鄭星姫(チョン・ソンヒ)論説委員 shchung@donga.com