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「戦作権の転換、安保の保護幕を取り除くのも同然」

「戦作権の転換、安保の保護幕を取り除くのも同然」

Posted May. 27, 2009 09:02,   

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「北朝鮮が2回目の核実験で『核武装力』を極大化した状況で、戦時作戦統制権(戦作権)の転換と韓米連合司令部の解体を推し進めるのは、自ら『安保保護幕』を取り除く行為です」

25日、2回目の北朝鮮核実験以後、戦作権転換の延期論が高まっている中で、予備役の元将校幹部の集まりである星友(ソンウ)会の李ジョング会長(74、陸軍士官学校14期)は、「来月、韓米首脳会談で韓半島の平和と韓米同盟のために、戦作権の転換を延期する問題が必ず話し合われるべきだ」とし、このように述べた。

——北朝鮮の2回目の核実験以後、政界などで戦作権転換の延期論が取りざたされているが…。

「北朝鮮の政権は予測し難い対象で、今回のように危険極まりない『核の博打』を今後も続けると見られる。北朝鮮の核の脅威もその分だけ高くなるだろう。また、北朝鮮の特殊部隊とミサイル戦力は引き続き増強されてきたが、わが韓国軍が戦作権の転換を前提に推進している戦力増強は遅々として進んでいない。このような状況で、戦作権の転換を強行できるものか。北朝鮮の核を阻止するためには、強力な韓米軍事同盟の裏づけがなければならない」

——北朝鮮の核という危機的な状況で戦作権転換の問題点はないか。

「戦作権の転換は『いつ』ではなく、『どのような状況でやるか』が肝心だ。12年までに北朝鮮が核兵器を放棄する可能性は希薄で、韓国軍が十分な抑止力を備えるのも難しい。北朝鮮の核の脅威が高まっている状況で、国の安保と直結と直決する戦作権転換問題を期限を決めて推進するのは合理性に欠ける」

——韓米首脳が公式に合意した戦作権の転換を遅らせるのは不可能ではないか。

「国同士の合意でもその前提と状況が変わったら、議論し直さなければならない。『自主論理』で国会の同意や国民意見の汲み上げなしに強行された戦作権転換は再考されなければならない。韓米両国が強固な同盟精神に基づき、北朝鮮の核の危機を打開し、共同利益を高める方向へ協議すれば、解決策が見出せると思う」

——李明博(イ・ミョンバク)大統領は就任後、戦作権の転換問題についてコメントしたことがないが…。

「李大統領も大統領選候補時代、郷軍(在郷軍人)主催の政策説明会で戦作権転換の再交渉と時期の延期について数回触れている。今は、軍の統帥権者として政治・外交的にたくさんのことを考慮していると思う。多くの専門家と団体を通じ、戦作権転換問題の深刻性も十分察しているので、勇断を下されると信じている」

——予備役や軍の長老らが古い戦争のやり方ばかりを考えたり、韓国軍を過小評価して戦作権の転換を過剰に反対しているという指摘もある。

「予備役も先端技術指揮統制(C41)体系の発展で、戦争の様相が変わったことは熟知している。しかし、戦争指揮の技法が発達しても、戦闘手段、つまり、十分な抑止戦力がなければ、戦争で勝てない。国防部の無批判的な戦作権転換の推進により、後日、安保に空白が生じた時、誰が責任を負うと言うのか」

——李相熹(イ・サンヒ)国防長官は、戦作権転換の方針に変わりはないと言っているが…。

「李長官をはじめ、軍の首脳部と数回顔をつき合わせながら、胸襟を開いて話し合うなかでしっかりと要求した。長官や合同参謀議長らもそれなりの立場があるだろう。しかし、現在の安保環境と国益のことを考えた上で、戦作権の転換を強行しても本当に問題がないのか問い返したい。軍自らも問題が多いということをよく知っているはずなのに、残念でたまらない」

——米国防部も最近、戦作権転換の方針を改めて確認し、韓国防衛公約は変わらないとの立場を示したが…。

「連合司令部が解体すると、米国は韓半島防御の責任から逃れ、在韓米軍を自由に再編し、他の地域へ移動させることができる。これによる安保の空白や韓半島情勢の不安は全て我々の負担になるに決まっている」

——戦作権転換を前提に推進する国防改革案が、予算削減による先端戦力導入の延期のため議論を招いているが…。

「過去の政府で推進された国防改革は戦作権の転換と連合司令部の解体を狙った『ポピュリズム(人気迎合主義)』の産物だ。莫大な予算と安保状況について十分な検討なしに強行されたため、結局、各種の戦力増強計画が延期されるなど、差し支えが生じているのではないか」

——今後、戦作権転換の留保に向けた活動計画は…。

「来月初め、戦作権転換反対1000万人署名運動の記者会見と関連集会を開き、国民に事態の深刻性を知らせることに努める」



ysh1005@donga.com