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「イラク戦に異常なし」とはブッシュ氏だけの認識

「イラク戦に異常なし」とはブッシュ氏だけの認識

Posted October. 30, 2003 23:02,   

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「世界が私の指導力のもと(under my leadership)で、さらに平和で自由になった」。

ブッシュ米大統領は29日、ホワイトハウスで記者団に対して「まだ再選の選挙運動を始めてもいない」とし、このように語った。この日の会見は、イラク内の同時多発テロ事件で、イラク政策への批判が高まりつつあるのを受けて、これを遮断しようとの意図から行われた。

ブッシュ大統領は「適切な時期に(イラク問題と関連した)私の記録を擁護する考えであり、その時期を待ちこがれている」としたうえで「選挙運動を繰り広げる際、世界が、私の指導力のもとで、さらに平和で、さらに自由であり、米国はさらに安全だと話すつもりだ」と述べた。

大統領は、また「イラクで米軍死傷者数が増え、それが、選挙が行われる来年まで続くとしても、米国人らの忍耐心が限界に達するものと、懸念したりはしない」と楽観した。最近の世論調査の結果とは、かけ離れた現実認識である。

29日には、ヒラリー・クリントン米ニューヨーク州上院議員が出て「ブッシュ政府が、世界を善と悪、敵と同志に二分し、世の中がさらに混乱しつつある」とし、直撃弾を飛ばした。ヒラリー議員はこの日、米進歩センター(CAP)が主管した会議に出席し「ブッシュ政府は、あまりにも危険な政権だ」とし「01年9月11日のテロ事件とイラク戦情報に関するブッシュ政府の秘密主義が、米民主主義の土台まで揺るがしている」と激しく非難した。

ブッシュ大統領は、バグダッドで国際赤十字委員会と警察署4ヵ所が同時テロを受けた27日「米国がイラクで進展を見せるや、暴徒らが絶望しつつある」と断定した。テロが激化しているのは、イラク現地の事情がよくなったことの反証という。このコメントも、やはり民主党やマスコミから「現実感覚が薄い」と指摘された。

最近、米軍の人命被害が増えるにつれ、今年5月1日の終戦宣言の当時に掲げていた「任務は完遂された(mission accomplished)」というキャッチフレーズまで、まな板に載せられている。



朴來正 ecopark@donga.com