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金正恩氏、1ヵ月間で9回の軍視察 李雪主夫人も同行

金正恩氏、1ヵ月間で9回の軍視察 李雪主夫人も同行

Posted December. 05, 2016 08:29,   

Updated December. 05, 2016 08:31

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北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)労働党委員長が、この1ヵ月間で9回も軍視察を行い、韓国への脅威の程度を高めている。4日、北朝鮮中央通信によると、金委員長は「航空および反航空軍飛行指揮官の戦闘飛行術競技大会-2016」を視察した。同通信は、大会開催日を明かさず、金委員長が「侵略の本拠地を容赦なく焦土化し、南進する人民軍部隊に進撃の大通路を開けてやれ」と指示したという。大会は、追撃機チームと軽飛行機チームに分かられた編隊が円形の地上の標的に爆撃と射撃をして戻って来る方法で行われた。金委員長は優勝者と写真を撮った。

金委員長の軍視察は、北朝鮮メディアが先月4日に第525軍部隊直属特殊作戦大隊を視察したと報じてから9回目だ。11月の1ヵ月間、軍部隊だけ視察した。韓国への脅威発言も「南進」だけでなく「南朝鮮のやつらを一掃せよ」と言うなど過激になっている。

北朝鮮の戦闘飛行術大会には、最近9ヵ月間メディアから姿を消していた李雪主(リ・ソルジュ)夫人も再び登場し、注目された。父親が飛行士だという李氏は、2年前にも金委員長と共に同じ戦闘飛行術大会を参観した。李氏が公式の席上に姿を現したのは、3月28日、平壌(ピョンヤン)の普通江(ポトンガン)のほとりに建設された「未来商店」の訪問だった。出産のためという説と、金委員長の妹の金与正(キム・ヨジョン)党宣伝煽動部副部長の牽制のために公開活動ができなかったという情報があるが、確認されていない。

さらに、北朝鮮の対南機構である祖国平和統一委員会は前日、政策局スポークスマン談話で、「南側が退陣の危機に陥った朴槿恵(パク・クンへ)大統領を救おうと軍事挑発を企んでいる」と主張した。談話は、「我々を刺激して南北間に衝撃的な武装衝突事件を操作し、それを口実に南朝鮮人民の朴槿恵退陣闘争を押さえ込み、世論の焦点を安保問題に向けて、朴槿恵逆徒を破滅の危機から救おうとしている」と付け加えた。

一方、朝日新聞は4日、今年5月に平壌(ピョンヤン)で開かれた第7回労働党大会で金委員長が党と軍の幹部約100人にスイス製高級腕時計を贈ったとし写真を公開した。時計の商標が入る部分には、労働党を象徴する「筆、ハンマー、鎌」のマークがあしらわれ、下の方には第7回大会を示す北斗七星が入れられた。スイス製時計は、国連や日米韓が厳しい制裁を科すぜいたく品なので、北朝鮮への制裁に穴があいているという見方も出ている。

こうした中、中国は金正恩政権の崩壊や戦乱など急変事態を想定した準備を本格化しているようだと、読売新聞が4日付で報じた。同紙は、瀋陽発の記事で、中朝国境地域の複数の消息筋を引用して、「北朝鮮難民の流入に備えて吉林省で食糧貯蔵庫や収容施設の確保が始まったという情報がある」と報じた。そして、「中国は度重なる北朝鮮の核・ミサイル発射とその後の制裁強化の『悪循環』で、金正恩政権が耐えられなくなれば、韓半島情勢が制御不能になる恐れがあるという危機感を持っているようだ」と指摘した。

チュ・ソンハ記者 東京=ソ・ヨンア特派員



周成河 zsh75@donga.com · 徐永娥 sya@donga.com