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米、金融危機時のマニュアル通りに…通貨スワップなど「速度戦」

米、金融危機時のマニュアル通りに…通貨スワップなど「速度戦」

Posted March. 21, 2020 08:06,   

Updated March. 21, 2020 08:06

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19日夜、韓米通貨スワップが電撃に交わされたことにより、20日、国内金融市場は再び勢いづいた。

20日、国内金融市場で総合株価指数(コスピ)は前日より108.51ポイント(7.44%)高騰した1566.15で、コスダック指数も9.20%高騰した467.75でそれぞれ取引を終えた。コスピの上昇幅は2008年10月30日(115.75ポイント)以来最も大きく、上昇率は2008年12月8日(7.48%)以来の最大だった。ただ、この日も外国人は6000億ウォン近く売り越して、12営業日連続の売り越しを続けた。

外国為替市場で対ドルウォン相場も、1ドル=39.2ウォン・ウォン高ドル安の1ドル=1246.5ウォンで取引を終えた。これで前日に1ドル=40ウォンのドル高ウォン安を記録した為替相場は、この日再びほぼ元の位置に戻ってきた。

韓国銀行は前日、米連邦準備制度(FRB)と600億ドル規模の通貨スワップ契約を交わすことにしたと発表した。これは2008年のグローバル金融危機時の二倍の規模と言える。FRBは、韓国だけでなく、豪州、ブラジルなど8カ国の中央銀行とも通貨スワップ協定を交わした。最近、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、国際金融市場がパニックに陥り、ドル不足の現象が現れると、これを早期に鎮火するために積極的な行動を見せたとみられる。

今回、米国との通貨スワップ協定の締結は、2008年の金融危機当時の危機対応マニュアルを見本にして、順番に行われているという分析も出ている。FRBは15日(現地時間)、基準金利を1.00%ポイント引き下げる「ビッグカット(big cut)」でゼロ金利時代を再び開き、17日は「企業手形買入機構」を再稼働することを決定した。18日は、マネー・マーケット・ファンド(MMF)市場に対しても流動性支援に乗り出すと発表した。2008年のグローバル金融危機当時に使ったカードを、再び大量に取り出している。

LG経済研究院のイ・グンテ研究委員は、「FRBは現在、グローバル金融危機に劣らない状況を想定して、過去に使った強力なカードを取り出している」と説明した。FRBの速度戦は、「ドルラッシュ」が米市場にも毒になりかねないという危機意識のためだという分析もある。

ただ、韓米通貨スワップの効果は短期間にとどまるだろうという見通しも出ている。資本市場研究院のカン・ヒョンジュ・マクロ金融室長は、「コロナウィルス感染拡大のような不確実性が消えたわけではないので、金融市場が揺れる余地は依然大きい」と伝えた。

文在寅(ムン・ジェイン)大統領は20日、韓米通貨スワップの締結について、「嬉しいニュースだ」としながら、「政府は、外国為替市場の安定化に続き、債券と株式市場の安定化のためにも、強力な対策を策定していきたい」と述べた。


チャン・ユンジョン記者 キム・ジャヒョン記者 yunjung@donga.com · zion37@donga.com