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生体肝移植5000件成功、世界の医療に新しい歴史

生体肝移植5000件成功、世界の医療に新しい歴史

Posted August. 09, 2018 10:30,   

Updated August. 09, 2018 10:30

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「世界最多となる5000件の生体肝移植に成功、世界最多と言える500件の2対1の肝臓移植に成功!」

ソウル峨山(アサン)病院は8日午前、末期肝硬変で闘病中のヤン某氏(46)に、兄(49)と姉(47)の肝臓の一部をそれぞれ切り取って移植する2対1の生体肝移植手術に成功したことで、2つのタイトルを同時に獲得した。ヤン氏は同日、15時間を越える手術の末、兄の肝臓の左葉と姉の肝臓の右葉の移植を受け、新しい命を得た。

末期肝疾患の唯一の治療法であり、標準治療法として定着した生体肝移植は、韓国国内では1994年にソウル峨山病院が初めて試みた。以後24年ぶりに世界的な大記録を立てたのだ。

ヤン氏が受けた2対1の生体肝移植は、ドナーの条件が合わず、生体肝移植手術が不可能な末期肝疾患患者に、ドナー2人の肝臓の一部をそれぞれ寄贈してもらい、同時に移植する手術だ。かつては、ドナーの脂肪肝の状態が悪かったり、レシピエントの体格に比べて提供する肝臓の大きさが過度に小さかったりした場合、肝臓移植手術は不可能だったが、2対1肝臓移植でこの問題を解決した。

ソウル峨山病院は、手術の副作用も世界最低水準だ。1年間の生存率は97%、5年間の生存率は87%にのぼる。また、5500人以上の肝ドナーのうち、一人も死亡または重篤な合併症は現れなかったと、病院側は明らかにした。米国の平均肝臓移植生存率は1年の場合は87%、5年の場合は70%だ。最近は提供時に腹腔鏡手術で最小の肝切除術が行われ、傷を最小限に抑えている。

ソウル峨山病院の肝臓移植・肝胆道外科の李承奎(イ・スンギュ)教授は、「末期肝疾患を患っている瀬戸際に立った重症患者を何とか助けようとしたチームメンバーの協力と情熱が世界的な記録につながった」とし、「世界の肝疾患治療のメッカとして海外医学者たちに肝臓移植の技術を伝授することにも努力していきたい」と語った。

実際に李教授チームから生体肝移植を学ぶために、ソウル峨山病院を訪れた海外医学者は、この3年間、米国、ドイツ、英国、オランダ、スペイン、イタリア、日本、中国など約20カ国で1500人を超える。ソウル峨山病院が行った脳死者の肝臓移植件数(1023件)を合わせると、全体の肝臓移植件数は6023件にのぼる。


李眞漢 likeday@donga.com