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急がれる為替対応、韓米通貨スワップで突破口を開くべきだ

急がれる為替対応、韓米通貨スワップで突破口を開くべきだ

Posted September. 19, 2022 08:55,   

Updated September. 19, 2022 08:55

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対ドルウォン相場は1ドル=1400ウォン台が脅かされ、為替当局が緊張している。先週、政府当局者らは、強力な口頭介入に乗り出す一方、外貨準備高まで供給し、為替相場を防御したという。「ドル高のために現れた世界的現象だ」とし、これといった対策を打ち出さなかった数週間前とは様変わった様子だ。「私たちも、このような現象をぼうっとしているわけにはいかない」という先週の秋慶鎬(チュ・ギョンホ)経済副首相の国会発言で、このような雰囲気を確認することができる。急激に進んだドル高の副作用が、輸入物価の上昇や貿易収支の赤字拡大に拡散すると、介入の度合いを強めたのだ。それでも外国為替市場では、1ドル1400ウォン台が近く割れ、1450ウォンまでウォン安ドル高が進むだろうという見方が強い。

1ドル1400ウォン台を防御するために、先週、大統領室は「韓米通貨スワップ」締結の可能性をほのめかした。崔相穆(チェ・サンモク)大統領経済首席秘書官は16日、「(今週の韓米首脳会談で、為替相場など)共通の関心事について自然な議論があるのではないかと思う」と述べた。通貨スワップとは、非常時に自国通貨を預けて相手国の通貨を借りて使える一種のマイナス通帳だ。米国は、欧州連合(EU)や日本など5つの基軸通貨国と常時通貨スワップを結んでいるが、新型コロナの発生後、韓国と結んだ通貨スワップは昨年末に終了した。為替相場の不安が激しくなると、米国側の無関心のため、実現可能性が低いと評価されてきた通貨スワップに再びエンジンをかけたのだ。

さらに今週、米連邦公開市場委員会(FOMC)は、0.75%の「ジャイアントステップ」や1.0%の「ウルトラステップ」で、現在2.25~2.5%の基準金利をさらに引き上げる見通しだ。2.5%の韓国より米国の基準金利が高くなれば、「キングドル」現象が深刻化し、外国資金が韓国離れする可能性は大きくなる。機会に乗じて国際為替投機勢力まで割り込めば、ウォン安が加速する恐れもある。

通貨スワップの主体は中央銀行なので、今回の首脳会談で結論がすぐに出るのは難しい。しかし、実質的な外貨協力に両首脳が合意しただけでも、手網が緩んだ為替相場を落ち着かせるのに役立つだろう。むしろ期待した結果が出なければ、逆風を心配しなければならない状況だ。

韓米は5月の首脳会談を通じて、軍事・安保同盟から経済・技術同盟へと両国関係をグレードアップすることで合意した。韓国は今、米国の緊縮から始まったドル高で大きな困難に直面している。両国同盟の強固な発展のためにも通貨スワップ締結が必要だという点を、政府は米国側に納得させる必要がある。