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大流行を警告する「真っ暗」な患者・第3国感染…「深刻」段階に高めるべきだ

大流行を警告する「真っ暗」な患者・第3国感染…「深刻」段階に高めるべきだ

Posted February. 06, 2020 07:48,   

Updated February. 06, 2020 07:48

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国内新型コロナウイルス感染症(武漢肺炎)の確定患者が昨日、18人に増えた。何よりも感染経路が把握されていない「真っ暗」患者が現れ始めたという点が懸念だ。16番の確定患者である40代の女性は、タイ旅行に行ってきたが、中国以外の国で感染した「第3国感染」が始まったのか、韓国国内で感染したのかは不確実である。17番確定患者である38歳の男性は、国際会議に出席するためにシンガポールに行ってきた。この会議に出席していたマレーシア人が確定判定を受け、やはり「第3国感染」に分類される。すでに中国の外の東南アジアでも、広範囲に武漢肺炎が拡散された可能性がある。

中国入国者と確定患者との接触者を中心に設計された韓国国内防疫網では、「第3国感染」を把握することができなかった。16番と17番患者は、武漢肺炎の確定判定を受けるまでの相当期間、地域社会を歩き回った。16番患者は先月19日に帰国後、悪寒、発熱症状で16日間専門病院と大学病院2カ所を6回も訪れた。しかし、中国訪問の経歴がなく、選別検査を受けなかった。17番患者は、24日から10日間、病院・薬局・スーパ・レストランなどを歩き回った。やはり中国を訪問していないので、選別検査と監視・隔離の対象から除外されたからだ。

先月20日、国内で初めて武漢肺炎患者が発生後、政府は一歩ずつ遅れた対応で、地域社会への拡散危機を膨らませてきた。無症状患者の感染を認めず、監視・隔離の対象が制限された。中国全土で発症した後である4日になってようやく、中国が独自に封鎖した湖北省を訪れた外国人だけを対象に入国禁止を施行したが、その実効性が疑われている。

確定診断が遅れたまま歩き回った二人の患者とその家族まで勘案すれば、接触者数を数えることすら難しいほどになった。事実上、地域社会の感染が始まったと想定して、防疫網を広げなければならない。感染症危機警報を「警戒」から「深刻」に格上げするなど、今回だけは先制的な対応に乗り出すべきだ。「深刻」段階になれば、首相が主管する中央災害安全対策本部が構成され、地方自治体別に災害安全対策本部が稼働する。学校、企業などの公共・民間共に防疫に参加する緊急対応体制に転換されるのである。今は時間との戦いだ。感染症の初期診断キット、公衆衛生人材などの資源を集中して、早期に終息させてこそ、韓国社会が苦しむ社会・経済的後遺症を減らすことができるだろう。