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米国政治史の40代

Posted October. 16, 2019 08:28,   

Updated October. 16, 2019 08:28

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ジョン・F・ケネディは44歳だった1961年、米大統領に就任した。就任3年後に暗殺されたが、これまで米国人に最も愛された「若い」大統領として記憶されている。ケネディは若い政治家らしく「ニューフロンティア(開拓者)」精神を強調し、進取的なイメージを植えつけた。

第2次世界大戦後、冷戦が始まり、米社会に未来への不安が広がり始めた。各地で暴動が起こった。経験と変革への意志という40代の長所を備えたケネディは、新しい試みに出た。米国の若者で構成された「平和部隊」を創設し、低開発国に派遣した。そこで「開拓者」になって若者たちに自負心と愛国心を持たせることが狙いだ。「あなたの国があなたのため に何ができるかを問うのではなく、あなたがあなたの国のために何ができるのかを問うてほしい」という就任の演説は、新しいリーダーシップのパラダイムを示した。落ち着いて重量感のあるこれまでの政治家の姿よりも、明るくて魅力的な若い政治の家イメージを戦略的に使ったのも功を奏した。 

ビル・クリントンも47歳で就任した40代の大統領だった。クリントンは経済危機を解決する若い政治家のイメージを有権者に与えた。1992年当時、米国は深刻な経済危機に直面していた。財政赤字が80年に比べて3倍以上増えていた。ジョージ・ブッシュ大統領は、民主党が要求した増税案と共和党が要求した政府支出増加の間で揺らいでいた。その間に企業が大規模な整理解雇を始め、失業者が急増した。これに対してクリントン陣営は、「経済こそが重要なのだ、愚か者(It's the economy, stupid.)」という挑戦的なキャッチフレーズを掲げた。有権者はイラク戦争を強行したジョージ・ブッシュよりも、若いが州知事の経験まで備えたクリントンが「生活問題」をよりよく解決してくれると期待した。

バラク・オバマは2009年、49歳の時に大統領になった。ジョン・マケイン候補(当時73歳)が新聞、放送に依存して選挙運動をする一方、オバマはフェイスブック、ツイッターで国民に直接公約を伝え、「ソーシャル大統領」というニックネームを得た。特に、イラク戦争に対する米国人の疲労感、世界金融危機の中で「Yes、we can」という変化の期待を込めた希望的キャッチフレーズで新しい風を吹き込んだと評価されている。


崔智善 aurinko@donga.com