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炭鉱都市からソフトテニスのメッカに、人口7万の聞慶市に年間3万人が訪問

炭鉱都市からソフトテニスのメッカに、人口7万の聞慶市に年間3万人が訪問

Posted June. 08, 2019 07:35,   

Updated June. 08, 2019 07:35

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慶尚北道尚州(キョンサンブクト・サンジュ)に住むウ・ヒヨンさん(83)は毎日朝5時には起きて車で10分の聞慶(ムンギョン)国際ソフトテニス場を訪ね、2時間ずつテニスをする。ウさんは先月17日、慶北高齢者生活体育大会のソフトテニス部門で尚州市代表として参加し、準々決勝まで進んだ。最高齢参加者で、最大で8つ年下の参加者を相手しながらも素早い動きを見せた。80代半ばの高齢にも論語講義や漢字教材の著述などで24時間が足りないウさんは、健康維持の秘訣にソフトテニスを挙げた。

1970年代半ば以降、テニスに押されて肩身が狭くなったソフトテニスだが、最近中高年層の健康維持に役立つ生活スポーツとして脚光を浴びている。テニスや卓球、バドミントンなど他のラケットスポーツに比べて激しくはないが、運動量が多く、健康効果は十分高い。大韓ソフトテニス協会の生活体育同好会選手登録によると、80代の選手は122人に上り、90代も9人いる。

尚州市に住むウさんが毎日聞慶に通ってソフトテニスを楽しむのには理由がある。「ソフトテニスの本場」と呼ばれる聞慶市は屋内競技場2面を含め、計13面のソフトテニス専用コートを保有しているからだ。聞慶国際ソフトテニス場は、毎朝ソフトテニスを楽しむ数十人の愛好者たちで賑わう。人口7万あまりの聞慶にはソフトテニス愛好者が400~500人に上る。ウさんは、「朝の時間は、順番を待つ人が多くて2試合をやったら空けてあげなければならないの」と笑った。

愛好者たちの「朝のソフトテニス」が終われば、聞慶国際ソフトテニス場は、聞慶市庁実業チームの練習場になる。聞慶市は、自治体としては珍しくソフトテニスの男女実業チームを運営している。聞慶市庁は1日、慶尚南道昌寧(キョンサンナムド・チャンニョン)で開催される春季韓国実業ソフトテニス連盟戦の女子部団体戦で優勝し、大会2連覇を果たした。小学校のソフトテニス部が3つ、中高校の男女ソフトテニス部が一つずつある聞慶市は、有望株の発掘から育成、実業チームデビューへとつながっている。チュ・インシク聞慶市庁監督は、「聞慶国際ソフトテニス場は実業選手たちには最高の練習場だし、愛好者たちにはこの上ない趣味活動の空間となっている。これは自然と、選手たちが愛好者たちを無料で指導する才能寄付へとつながっている。ソフトテニス好きの人たちが集まる空間なのだ」と話した。

聞慶国際ソフトテニス場では2008年のアジア選手権、2011年の世界選手権など国際大会が開催された。1980年代まで炭鉱都市だった聞慶市は、廃鉱になってからスポーツ都市として活路を模索している。聞慶市によると、選手だけでなく家族や関係者、観客など年間3万人以上が大会参加と合宿キャンプなどで聞慶市を訪れているという。その中心にあるのはソフトテニスだ。

先月に開催された第97回東亜(トンア)日報旗ソフトテニス大会は2007年から13年連続で聞慶市で開かれている。イム・ホギュン聞慶市村体育課長は、「選手団と家族を含めて毎年1500人あまりが訪れる東亜日報旗大会中は市内の宿泊施設と食堂の予約が難しいくらい活気を帯びる。今年の大会期間中は約3億8000万ウォンの経済効果が見込まれている」と話した。


チョ・ウンヒョン記者 yesbro@donga.com