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「様子を見よう」 米国が年内の終戦宣言に否定的反応

「様子を見よう」 米国が年内の終戦宣言に否定的反応

Posted July. 16, 2018 09:49,   

Updated July. 16, 2018 09:49

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トランプ米政権が、年内の終戦宣言を望む韓国政府の構想に対して、事実上、否定的な態度を示したという。韓国政府は9月の国連総会に合わせて文在寅(ムン・ジェイン)大統領と北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長、トランプ大統領がニューヨークで終戦宣言をすることを協議したが、米国側は「様子を見よう」という態度だったという。

●米、年内終戦宣言に否定的

国務省のある関係者は14日(現地時間)、東亜(トンア)日報の電話取材に対して、「ポンペオ国務長官の訪朝後、北朝鮮の非核化の意思を眺める内部ムードは明確に変わった」とし、「体制保証のインセンティブとして前向きに検討していた終戦宣言を年内にすることが難しくなったムードだ」と伝えた。また、「終戦宣言を9月の国連総会に合わせて行うという韓国政府案を協議しているが、積極的でない」と付け加えた。

特に、ポンペオ氏が6、7日、平壌(ピョンヤン)に行き、正恩氏に会えずに手ぶらで帰国したことが、大きな影響を及ぼしたという。ワシントンの別の消息筋は、「トランプ政権内で北朝鮮の非核化の意思を確認する前に終戦宣言をしてはならないというムードが強かったが、トランプ氏が米朝首脳会談などを通じて『終戦宣言をする』と述べた後、ムードが変わった。しかしポンペオ氏の訪朝後、原点に戻ったと見ていい」と説明した。

 

韓国政府内でも、米朝会談が順調にはいかないという見通しが出ている。11~14日、米国側交渉チームに会って帰国した李度勳(イ・ドフン)外交部韓半島平和交渉本部長は13日、ワシントン特派員との懇談会で、「過去の前例に照らして、米朝協議は順調に進まないだろう」とし、「韓米協力に基づいて、私たちは根気強く北朝鮮の非核化と平和体制に向けて努める」と述べた。

●決裂3日後に米兵の遺骨引き渡し協議が開催

国連軍司令部と政府筋によると、15日午前10時頃から板門店(パンムンジョム)で、韓国戦争で消息不明になった米兵の遺骨の引き渡し問題を協議するための米朝会談が開かれた。12日に板門店で開かれる予定だった会談が北朝鮮側の不参加で実現しなかったが、その3日後に開かれたのだ。

北朝鮮側の提案どおり、会談が将官級で行われたかどうかについては公開されなかった。将官級会談が開かれたとすれば、2009年3月以来9年4ヵ月ぶり。同日の会談では、遺骨引き渡しのほかに終戦宣言などの互いの関心事についても議論された模様だ。

シンガポール米朝首脳会談の合意事項である遺骨引き渡し問題が履行に入り、非核化など他の合意事項に対する実務議論も本格化する見通しだ。李度勳氏は13日、「米朝間の後続協議がまもなく開催されるようだ」と述べた。

こうした中、トランプ氏は米朝対話を維持することに集中している。トランプ氏は14日、英紙デイリーメールとのインタビューで、正恩氏について、「非常に賢く、素敵な人物であり、ユニークで頑強で立派な交渉家だ」と称賛した。ワシントンのある消息筋は、「トランプ氏は11月の中間選挙の前に北朝鮮から何であれ得るためにあらゆる外交的レトリックを動員している」と指摘した。


朴庭勳 sunshade@donga.com · 黃仁贊 hic@donga.com