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質疑応答なく50分間、1万1385字を読み上げた「不通」談話

質疑応答なく50分間、1万1385字を読み上げた「不通」談話

Posted April. 02, 2024 09:04,   

Updated April. 02, 2024 09:04

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「記者は入れません」

1日午前、ソウル龍山(ヨンサン)大統領室1階の記者ブリーフィングルーム。尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領の談話開始20分前、現場を統制する大統領警護処の関係者は、大統領室参謀以外の記者の立ち入りは難しいと伝えた。ブリーフィング場内には、成太胤(ソン・テユン)大統領政策室長と張商允(チャン・サンユン)社会首席秘書官、朴相昱(パク・サンウク)科学首席秘書官、金泰孝(キム・テヒョ)安保室第1次長らがいた。その後、キム・スギョン報道官と韓午燮(ハン・オソプ)政務首席秘書官が記者団に、「電話に出られず申し訳ない」という言葉を残してブリーフィング場に入った。そして、出入り口が閉ざされた。担当記者らは、ユーチューブやテレビの中継を通じて尹大統領の言葉を聴いた。

同日、ブリーフィングルームの壇上に立った尹大統領は一人で50分間、1万1385字の医学部定員拡大に対する立場を読み上げた。尹大統領は発言中に2回、水を飲んで喉を潤した。尹大統領の対国民談話は、2022年の梨泰院(イテウォン)雑踏事故、昨年の釜山(プサン)エキスポ誘致失敗時の立場発表に続いて3度目。

尹大統領が、記者の出席なく参謀たちが見守る中、演説文を朗読したことをめぐって、「一方的」という指摘も出ている。与党「国民の力」関係者は、「総選挙を9日後に控えた時に出てきた大統領の姿はあまりにも権威的な疎通方式」とし、「メッセージより疎通方式による野党の攻勢も予想される」と話した。尹大統領が就任後、公式記者会見を行ったのは1度だけで、現政権発足の象徴とも言えるぶら下がり取材は2022年7月から行われていない。以前、金建希(キム・ゴンヒ)夫人の高級ブランド「ディオール」バッグ授受論議をめぐる立場発表の際にも、尹大統領はKBSアンカーとの「新年対談」形式をとった。記者会見とぶら下がり取材が消えた後、空席を埋めているのは、海外メディアのインタビュー、閣議や対国民民生討論会で出てくる尹大統領のメッセージだ。

大統領室は、質疑なく行われた談話について、「尹大統領の立場を正確に伝える必要があった」と説明した。与党関係者は、「同日の大統領のメッセージは『定員2千人』線を固守しないという立場を見せる進展があった」としながらも、「参謀たちだけの前で談話文を読み上げ、一方的な意思疎通になったのは残念だ」と話した。


張寬錫 jks@donga.com