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柳の意味

Posted May. 26, 2023 08:28,   

Updated May. 26, 2023 08:28

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長安の柳は昔のように青々としているだろうか。長く伸びたその見事な姿を保っていたら、誰かが折ってしまったのではないか。節度使の幕僚として遼寧地域に滞在していた詩人は、安史の乱で混乱に陥った長安のことがとても気になった。柳の安否が半信半疑で不安が拭えない。柳が今も青々しさを保っていると信じる思いと、その青々しさのために人に簡単に折られるかもしれないという矛盾。しかし、詩人はなぜ単なる柳がこれほどまでに気になるのか。愛妾の姓が「柳」だった。騒乱の中、長安に一人残された女の安否を心配して、一日一日を思い煩って過ごしたのだ。女は尼僧になりすまして寺で暮らしていたが、反乱鎮圧を助けに来たオランケの将帥沙利に連れ去られた。詩人はこのことでひどく心を痛めていた。それでも一縷の望みをかける思いで、詩人は人伝いで女に詩を送る。落胆と希望の狭間を行き来し、淡い期待を抱いて。

女はどのように反応したのだろうか。「草花の香りが漂う季節、恨めしいことに柳の枝は毎年別れに贈られるだけです。柳の葉が風に吹かれる秋が来たら、よしんばあなたが来ても、もはや折られることに堪えられないでしょう」(「楊柳枝」)。柳は草花の中でも特に疎外された存在。葉さえも枯れたら誰も気にしないだろうという嘆きである。落胆の中で女は自暴自棄になったが、詩人は上官を通じて徳宗の心を動かし、二人は再会に成功した。二人の愛情の物語は小説や実記文学集などに残されている。