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プーチン大統領、「あらゆる手段を使って領土を防衛」、核の脅威

プーチン大統領、「あらゆる手段を使って領土を防衛」、核の脅威

Posted December. 09, 2022 09:02,   

Updated December. 09, 2022 09:02

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ロシア本土の軍施設が最近2日連続で攻撃され、プーチン大統領(写真)が「核戦争の脅威が高まっている」と述べた。ロシアは、核兵器は防衛手段であり潜在的な反撃手段とみなすとして、再び核の脅威を強調した。これに対して米国は「無責任だ」とプーチン氏を批判した。プーチン氏は公開会議で戦争の長期化を異例にも明らかにした。

7日(現地時間)、米CNNなどによると、プーチン氏は同日、テレビで放送された人権委員会の年次総会で、「必要ならあらゆる手段を使って領土と同盟を守る」とし、核兵器の使用可能性を示唆した。そして、「米国の核兵器が欧州に多数配備されているが、ロシアは核兵器を他の領土に送らず、そのような計画もない」とし、むしろ米国が核脅威を高めていると非難した。プーチン氏は、「われわれは正気を失ったわけではない。核兵器が何であるかを理解している。他のどの核保有国よりも高度かつ近代的な核兵器の手段を持っていることは明らかだが、核兵器を振り回すつもりはない」と述べ、核兵器を先制攻撃ではなく抑止手段として見ていると強調した。ロシア領土に対する攻撃を口実に核兵器の使用可能性を示唆したとみられる。

これに対して米国務省のプライス報道官は、プーチン氏の核兵器に関する発言を「浅慮な発言(loose talk)」と述べ、「それがどのような内容でも無責任だ」と批判した。

プーチン氏が先制的な核攻撃をしないと言っても、反撃を主張して核兵器の使用可能性を示唆したことに対して懸念の声が出ている。カーネギー国際平和基金のタチアナ・スタノバヤ上級研究員は、米紙ニューヨーク・タイムズに、「プーチン氏の抽象的で自己矛盾的な発言は、ロシアの大衆と国家エリートに提示する一貫した軍事戦略がないことを示唆する」と分析した。

プーチン氏は同日の会議で、「特別軍事作戦(ウクライナ戦争)の期間について言えば、長い過程になる可能性がある」とも明らかにした。これまで戦争期間に触れなかったプーチン氏が、異例にも戦争の長期化を認めたのだ。

北大西洋条約機構(NATO)のストルテンベルグ事務総長は同日、英紙フィナンシャル・タイムズが主催したイベントで、「ロシアはウクライナの攻勢で今回の戦争で転換点を迎えることになった。軍隊を回復して再編成した後、より大きな攻勢に出るために、短い休憩や短い中断を試みようとしている」と指摘した。

戦争の長期化で、ウクライナ内は苦痛を訴えている。キーウ(キエフ)のクリチコ市長は、ロイター通信のインタビューで、「空爆が続く場合、冬には災いが起こり得る」と懸念を示した。「キーウは電力、水、暖房の供給を失うかもしれない。ハリウッドの恐怖映画に出てくるような終末が起こるかもしれない」と話した。


趙은아 achim@donga.com