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台湾、中国の侵攻を想定した指揮所演習を開始

台湾、中国の侵攻を想定した指揮所演習を開始

Posted May. 17, 2022 08:54,   

Updated May. 17, 2022 08:54

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台湾が、中国の武力侵攻を想定した指揮所演習を実施した。例年の演習だが、最近台湾に対する中国の武力示威が続く中、ロシアのウクライナ侵攻を念頭に置いて実施されるため、注目される。

 

自由時報など台湾メディアは16日、定例合同軍事演習「漢光38号」の一環で、指揮所演習(CPX)が始まったと報じた。漢光演習は、中国軍の侵攻を想定して台湾軍の防衛および撃退能力を点検するために1984年から毎年実施されている。コンピュータシミュレーションを利用した指揮所演習と7月下旬の実際に兵士を動員した野外軍事演習で構成される。

 

今回の指揮所演習は、中国軍用機の台湾防空識別圏(ADIZ)の相次ぐ侵犯と大型駆逐艦を動員した中国海軍の海上演習などを念頭に置いて実施されるという。

特に、ロシアのウクライナ侵攻の戦況も演習に反映されると、台湾メディアは伝えた。台湾国防部は、「ウクライナ戦争が台湾の防衛作戦に与える示唆点を参考にして、台湾軍の準備態勢を点検する」と明らかにした。

 

漢光演習に先立ち、中国海軍は最新の駆逐艦「ラサ」を動員して、西海(ソヘ・黄海)で海上演習を行った。中国中央テレビは15日、「055型ミサイル誘導駆逐艦ラサ(写真)と056A型小型護衛艦3隻が最近3日にわたって、西海の某海域でテスト演習を行った」と報じた。演習日などは公表しなかった。

香港紙のサウスチャイナ・モーニング・ポストは16日、海上演習は「演習地域や動員された艦艇の規模から見て、東シナ海か南シナ海での実戦を想定したもの」と報じた。このため、台湾に圧力をかけるための演習だったという分析もある。排水量1万2千トン級のラサは、米国のズムウォルト級ミサイル駆逐艦に続き世界で二番目に強力な駆逐艦と評価されている。


金祺容 kky@donga.com