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奉化郡教育発展委に寄付された奨学金4000万ウォン、70歳で亡くなったおばあさんの全てだった

奉化郡教育発展委に寄付された奨学金4000万ウォン、70歳で亡くなったおばあさんの全てだった

Posted March. 05, 2021 07:15,   

Updated March. 05, 2021 07:15

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「生前、おいしいものも食べられず、古着も繕って着ることで貯めた4000万ウォンです。おばあさんが天国に行って残したお金です」

先月23日、慶尚北道(キョンサンブクド)社団法人・奉化郡(ポンファグン)教育発展委員会に一通の電話がかかってきた。自らを僧侶だと明らかにした後、「普段から互いに頼ってきた高齢の女性が亡くなり、4000万ウォンを寄付するという遺言を残した。この金を女性の言葉に従って、恵まれていない生徒たちに渡したい」と語った。

奉化郡教育発展委員会は3日後、この僧侶を訪ねて、4000万ウォンの寄付金を受け取った。寄付者は最近持病で亡くなったAさん(75)だった。僧侶は、匿名で寄付金を渡してほしいというAさんの意思に従って、名前と写真は公開しなかった。ただ、Aさんは夫が先に亡くなり、子供がいない状態で一人で奉化郡小川面(ソチョンミョン)で小さな畑を耕しながら暮らしていたことが分かった。奉化郡教育発展委員会の関係者は、「Aさんの思いが世間に伝わるといいと思って、公開の意思を何度も尋ねたが、最後まで断った。寄付金を受け取る生徒たちが勉強だけに集中できるように配慮したようだ」と話した。

Aさんは、汗を流しながら苦労して稼いだお金を無駄に使うことがなかった。厳しい寒さの日でも暖房費を節約し、好きな食べ物も食べず我慢しながらお金を貯めた。村人たちは、「なぜあんなに切り詰めながら暮らすのだろうか」と疑問に思った。Aさんが亡くなった後、生徒たちのためにお金を貯めていたことを知ってからは胸が詰まる思いに駆られたと言う。僧侶は、「普段からAさんは町内の生徒たちを特にかわいがっていた。家計が苦しい子どもたちには、絶対に勉強をあきらめるなという言葉もよくかけてくれた」と話した。

奉化郡教育発展委員会の嚴泰恒(オム・テハン)理事長(奉化郡守)は、「Aさんの一生が込められた貴重な奨学金の寄付に感謝する。故人の遺志を称えて、必ず必要な生徒に伝えたい」と語った。

奉化郡教育発展委員会は、毎年約1億ウォンの奨学金を奉化に住む生徒や地域出身の生徒に渡している。


奉化=ミョン・ミンジュン記者 mmj86@donga.com