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映画「キャプテン・アメリカ」のように…スーパーソルジャー開発に飛び込んだ仏

映画「キャプテン・アメリカ」のように…スーパーソルジャー開発に飛び込んだ仏

Posted December. 11, 2020 08:22,   

Updated December. 11, 2020 08:22

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やせ細った男性に特殊な血清注射をし、特殊な装備に入れる。すると男性の体が筋肉質に変わり、一般兵士の10倍を超える筋力と体力を持つようになる。映画「キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー」に出てくるスーパーソルジャー「キャプテン・アメリカ」の誕生だ。

フランスが公式にこのようなスーパーソルジャーの開発に乗り出した。戦争の版図を変える「ゲームチェンジャー」になり得る最先端「人間兵器」を確保しようとする強大国の競争も激しくなるとみられる。

BBCなどによると、フランス軍倫理委員会は9日(現地時間)、フランス軍隊に移植技術、生体工学を利用して一般兵士より身体的、認知的、知覚的、心理的能力が優れた「強化兵士(Enhanced soldiers)」を開発、養成する権限を承認した。

これは別名「バイオニック兵士(Bionic soldiers)プロジェクト」を許可するもので、苦痛やストレス、眠気、疲労などへの抵抗性を持つようにする技術開発だけでなく、マイクロチップを脳に埋めて戦闘に必要な知能を向上させることもできる。聴力や視力を高める薬品、位置追跡、兵士間の通信装備なくネットウォーキングできる技術なども開発対象に含まれる。言葉どおり「スーパーソルジャー」製造だ。

委員会は報告書を通じて、「すでに他国では強化兵士の開発が進行しており、フランスも実施する必要がある」とし、「しかし兵士の意志や認識、人間性に影響を及ぼしかねない遺伝的な改造は禁止する」と明らかにした。フランスのフロランス・パルリ国防相も、「(強化兵士が)現場に投入される未来に備えなければならない」と述べた。

すでにスーパーソルジャー競争に飛び込んでいる国家も少なくない。米国防総省の国防高等研究計画局(DARPA)は、すでに数年前から兵士の脳にマイクロチップを埋める技術を実験している。ナノ技術で作った人工赤血球で身体能力を最大化したり、睡眠を抑制する遺伝子の組み換え、脳波で無人航空機(ドローン)を操縦する「脳―機械インターフェース」技術などが米国で次々に開発されている。

中国は、ゲノム編集の技術を利用した身体能力の強化などに集中しているという疑惑を受けている。米国の情報当局のトップを務めるラトクリフ米国家情報長官は3日、米紙ウォール・ストリート・ジャーナルへの寄稿を通じて、「中国政府が『スーパーソルジャー』を作るために人民解放軍兵士に人体実験をしている。非倫理的だ」と批判した。中国外交当局は、「米国が政治的に嘘をまき散らしている」と反論したが、中国がスーパーソルジャーの育成を行っているという観測が流れている。韓国陸軍も2050年までに戦争を変える8つのゲームチェンジャーのうち第一にスーパーソルジャーを挙げ、これと共に自動戦闘ロボット、エネルギー兵器、極超音速兵器などが含まれる。BBCは、「欧州連合(EU)で最も多い国防予算を持つフランスも強化兵士開発に積極的に取り組み、強大国のスーパーソルジャー開発競争が激しくなるだろう」と伝えた。


金潤鍾 zozo@donga.com