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政府、米大統領選の結果に備えてTF構成

政府、米大統領選の結果に備えてTF構成

Posted November. 04, 2020 09:27,   

Updated November. 04, 2020 09:27

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政府は、米大統領選の結果が韓半島の外交地形を大いに揺るがし得ると見て、タスクフォース(TF)を構成するなど本格的に対策に着手した。トランプ米大統領が再選する場合、米朝首脳間の非核化交渉再開の可能性が蘇るものの、韓米同盟が再び岐路に立たされる可能性が高い。民主党大統領選候補のバイデン前副大統領が当選すれば、膠着状態の在韓米軍駐留経費負担交渉に突破口が見出されるなど韓米関係が安定する可能性が高まるが、突発的な米朝首脳会談は期待できないという見方が多い。

外交当局者は3日、「TF会議を数回開き、米大統領選の結果にともなう各種シナリオに備えている」と明らかにした。外交部は8月から北米局と北核外交企画団などを中心に25人規模のTFを設け、米大統領選の影響を分析してきた。政府は、バイデン氏が当選した場合に伝える祝電を準備しながらも、トランプ氏が再選する場合、既存の外交チャンネルで意思疎通を直ちに再開する方針だ。

 

康京和(カン・ギョンファ)外交部長官は大統領選後、今月中の訪米を推進しており、米国と政策を幅広く協議するために李度勳(イ・ドフン)韓半島平和交渉本部長だけでなく北米局長も同行すると、外交部当局者が伝えた。李仁栄(イ・インヨン)統一部長官も来月、訪米を検討している。

バイデン氏が当選すれば、トランプ氏特有の「トップダウン」方式の米朝非核化交渉ではなく、実務交渉を通じて非核化方案を作っていく「ボトムアアップ」方式を採用する可能性が高い。このため、トランプ氏の即興的な北朝鮮政策の決定に合わせてきた政府の北朝鮮政策も大幅修正が避けられないとみられる。専門家たちは、バイデン政権が発足すれば、米国が北朝鮮と緻密な実務交渉を基礎に明白な非核化ビジョンが出てきた時にのみ米朝首脳会談が可能だと見通した。一方、トランプ氏が再選に成功すれば、来年開催される東京五輪を期に米朝膠着局面を突破しようとする政府の対北朝鮮戦略が本格稼動するものとみられる。ロバート・オブライエン米大統領補佐官(国家安全保障担当)も、徐薫(ソ・フン)大統領府国家安保室長の先月の訪米後、この可能性を明らかにしたことがあり、スポーツイベントを通じた平和ムードづくりを追求する政府の方針に力が加えられると予想される。

同盟重視の基調が強いバイデン氏が当選する場合、韓米間の葛藤事案である在韓米軍駐留経費負担交渉が早期に妥結するという見方も多い。トランプ氏が縮小または撤収を公然と取り上げた在韓米軍の規模も安定的に維持される可能性が高い。一方、中国に対する強硬基調で韓国への「対中牽制」参加の圧力が続き、この過程で日米韓3国協力に対する米国の要求が強まることが予想される。

ただし、2期目のトランプ政権が発足すれば、在韓米軍駐留経費負担交渉で韓国に同盟コストを要求する高強度の圧力が続き、韓米関係が不安定になるという見方が支配的だ。トランプ氏の周囲に韓米同盟重視を説得する参謀が消え、今後トランプ氏の任期中に在韓米軍の縮小が現実になる可能性があると予想される。


韓基渽 record@donga.com