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イラン反政府デモ激化、警官がデモ隊に実弾発射

イラン反政府デモ激化、警官がデモ隊に実弾発射

Posted January. 14, 2020 07:59,   

Updated January. 14, 2020 07:59

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イラン政府が、ウクライナ旅客機の撃墜を認めた後、イラン内の反政府デモが激しくなっている。一部のデモ現場では、警官が実弾まで発射したという報道もあり、人命被害への憂慮も大きくなっている。

12日、米紙ニューヨーク・タイムズなどによると、12日に首都テヘラン中心部のアザディ広場、テヘラン大学、シャヒードベヘシュティ大学などで大規模な反政府デモが行われた。ケルマーンシャー、シラーズ、タブリーズ、イスファハーンなど他の都市でもデモが起きた。反政府組織「イラン国民抵抗評議会」(NCRI)は同日、少なくとも17の州でデモが起こったと明らかにした。

警官は催涙ガスやゴム弾を撃ってデモを鎮圧した。一部は実弾まで発射して強硬に対応したという。英紙ガーディアンは、テヘランの主要な地下鉄駅で催涙ガスが発射され、このために一部のデモ隊が息ができず悲鳴をあげる姿が目撃されたという。

デモ隊は、イラン政府が旅客機墜落の初期に撃墜の事実を隠したことに怒り、異例にも最高指導者ハメネイ師の退陣を求めた。神政一致体制であるイランでは、最高指導者を批判しただけでも最大2年の懲役刑に処される。

デモがさらに広がれば、イラン政府が無差別鎮圧に出ると懸念されている。イラン政府は否定しているが、ロイター通信によると、経済難などを理由に昨年11月15日に反政府デモが始まって以降、鎮圧によって2週間で1500人が死亡した。

こうした中、2016年のブラジル・リオデジャネイロ五輪で、テコンドー57キロ級で銅メダルを獲得したイラン初の女性五輪メダリスト、キミア・アリザデさん(22)が亡命を宣言した。アリザデさんは、ソーシャルメディアに、「偽善的で嘘つきであり、不正義でおべっかだけのイランの一部になりたくない。イランを去る」と明らかにした。昨年、アリザデさんを「今年の世界女性100人」に選定した英BBCは、アリザデさんは現在、オランダで訓練中だと伝えた。今回の反政府デモは若者が中心なため、アリザデさんの亡命宣言はかなりの波紋を呼ぶとみられている。

西側諸国は、イランに対して協議するよう求めた。トランプ米大統領は同日、ツイッターに、「(交渉は)全面的に彼らにかかっているが、核兵器は認められない。抗議する人たちを殺すな」とし、米国との協議に入るよう求めた。英国、フランス、ドイツなど西欧諸国も共同声明を通じて、「イランが核合意に反するすべての措置を戻し、合意を完全に順守することを求める。中東の安定のためにイランと協議する準備ができている」と明らかにした。

米軍が駐留するイラク・バグダッド北部のバラード空軍基地で同日、再びロケット砲の攻撃が発生した。AP通信によると、ロシア製ロケット砲「カチューシャ」8発が発射され、将校2人を含むイラク軍兵士4人が負傷した。


李世亨 turtle@donga.com · 金潤鍾 zozo@donga.com