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中国・丹東で北朝鮮労働者が集団出勤拒否、連鎖的な騒動に注目

中国・丹東で北朝鮮労働者が集団出勤拒否、連鎖的な騒動に注目

Posted March. 01, 2024 08:27,   

Updated March. 01, 2024 08:27

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中国遼寧省丹東に派遣された北朝鮮労働者たちが、工場で出勤を拒否しているという。1月には吉林省和龍で約2千人の北朝鮮労働者が賃金未払いに抗議して工場を占拠し、大規模なストライキを行った。劣悪な労働環境に不満を持つ北朝鮮の海外派遣労働者の連鎖的な騒動が本格化するとみられている。

統一研究院の趙漢凡(チョ・ハンボム)先任研究委員は29日、東亜(トンア)日報の電話取材に対して、「現地の消息筋を通じて確認したところ、丹東で2月中旬、数十人の労働者が『故郷に帰してほしい』と条件を掲げて出勤を拒否している」と伝えた。また、「北朝鮮当局も領事を現場に派遣して事態を収拾しているが、容易ではないようだ」とも話した。韓国国家情報院も同紙の質問に、「北朝鮮の海外派遣労働者の劣悪な生活環境により、様々な事件・事故が発生している」とし、「状況を注視している」と明らかにした。

趙氏は、「彼らは長期間中国に滞在し、ホームシックにかかっており、当局の賃金未払いや強制労働に耐え不満が溜まっている状態」と話した。さらに、「北朝鮮当局の統制で自宅への連絡も自由にできない」とし、「長期滞在の後遺症で自ら命を絶つ事件もあったという」と伝えた。

新型コロナウイルスの感染拡大で、中国に滞在中の北朝鮮労働者の多くは、4年以上故郷に戻っていない。北朝鮮は昨年、国境を開放し、交代時期が過ぎた派遣労働者を帰国させ、新しい労働者を送ろうとしたが、中国当局が非協力的で支障を来たしているという。このため、長期滞在中の労働者たちの不満が蓄積されているという。北朝鮮労働者の海外派遣は、国連安全保障理事会の対北朝鮮制裁決議違反だ。現在、中国には9万人ほどの北朝鮮労働者が働いているという。

趙氏は今年1月、和龍の15の工場で北朝鮮労働者が賃金未払いに抗議して暴動を起こしたことと関連して、「検閲団が派遣され、事件の全容調査が行われた。事件関係者約100人がバスで北朝鮮に帰国した」と述べた。ある消息筋は、「中国だけでなく、ロシアや中東、アフリカなどの地域にも騒動が広がる可能性もある」と伝えた。


申圭鎭 newjin@donga.com