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花咲く春、智異山や蟾津江を抱いた「華厳寺巡礼路」を歩く

花咲く春、智異山や蟾津江を抱いた「華厳寺巡礼路」を歩く

Posted February. 20, 2024 08:46,   

Updated February. 20, 2024 08:46

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上げ潮のように上っている南道の春。花と木が咲き乱れる静かな智異山(チリサン)の山道を歩きながら、冬の間ずっと縮こまっていた体と疲れた心を伸ばすのはどうだろうか。その道の終わりに、求道の道もあれば、申し分ないだろう。大韓仏教曹渓宗(チョゲジョン)全南求礼(チョンナム・クレ)華厳寺(ファオムサ、住職=トクムン和尚)の七庵巡礼路は、トレッキングと巡礼の両方が楽しめるこの上ないコースだ。智異山トゥルレキル(散策路)のミニチュア縮小版と言っても遜色がない。

七庵巡礼路は、華厳寺内の7つの庵(地蔵庵、金井庵、内院庵、弥陀庵、宝積庵、清渓庵、縁起庵)をつなぐ約6キロの静かな山道だ。険しくない上、蟾津江(ソムジンガン)と智異山を挟んでいるため、心を空にして歩ける心地が絶品だ。通常、一番下にある地蔵庵から出発するが、ここでは高さが約12メートル、周りが約4メートルの堂々とした風采を誇る枝垂桜(国家遺産天然記念物・推定樹齢は約350年)に出会うことができる。花が葉より先に咲き、他の桜より早く花を咲かせるため、枝垂桜だと呼ばれる。桜の木は木質が硬く、窓材や刃物として多く使われたが、丙子胡乱(1636年)の恥辱を体験した仁祖(インジョ、在位1623~1649年)が、その後戦争に備えて多く植えさせたという。当時、華厳寺の碧岩(ピョクアム)禅師がこれに賛成し、寺の周辺に桜の木をたくさん植えたが、今はこの一本のみが残っている。

華厳寺からまっすぐに一番上にある縁起庵(530メートル)まで登って降りるコースもある。華厳寺~縁起庵の道では、力強い水の音を出す華厳寺の渓谷に出会える。春夏の茂った緑の下を、水の音と鳥の声を聞きながら歩く味が絶品だが、自然に癒されるからと言って「癒しの森の道」、華厳寺創建主の緣起祖師が母親を背負って上がったと言って、「孝心の道」「母親の道」とも呼ばれる。縁起庵は、すがすがしく広がる蟾津江と求礼市街地を鑑賞するのに最適な場所だ。青い川と智異山を眺める楽しさが最高だ。それほど高くないのに、雲霧が見られることも魅力的だ。

金井庵は、華厳寺を代表する山内庵。朝鮮明宗17年(1562年)、雪凝(ソルウン)禅師が創建し、高宗の時に七星閣を建立した。1991年に火災で焼失後、1993年に重建したが、華厳寺を一望できるところに位置している。弥陀庵は、尼僧の修行の場。竹で作られた小さな門をくぐると、慈しみ深い笑みを浮かべている仏様の石像に出会える。お寺の中に並べられた甕台が、言葉では言い表せない暖かみを与える。

七庵巡礼路のコースにはないが、最近、国家遺産天然記念物に指定された華厳寺境内の紅梅も欠かせない見どころだ。ちょうど25日から1カ月間、「第4回華厳寺紅梅・野梅写真コンテスト」も開かれる。現在、つぼみが実った状態で、来月中旬頃には満開になるものと予想される。華厳寺のある全羅南道求礼では、来月9~17日にサンシュユ花祭りも開かれる。

華厳寺のソン・ギホン広報企画委員長は、「華厳寺が華麗で荘厳な父親のような感じならば、七庵は恥ずかしがり屋の私たちの祖母、母親を見るような魅力がある」とし、「多くは知られていないが、マニアの間では歩く味、見る味はもちろん、ヒーリングまで得られるので人気だ」と話した。


李鎭求 sys1201@donga.com