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「混ざらない火と水の愛、移民である私の話でもある」

「混ざらない火と水の愛、移民である私の話でもある」

Posted May. 31, 2023 08:20,   

Updated May. 31, 2023 08:20

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「映画を作っている間、アメリカ移民出身の両親が皆亡くなりました。父と母が教えてくれた多くのことは、そのほとんどが韓国で育った時に学んだものです。その教えを映画に盛り込むために努力しました」

アニメ「マイ・エレメント」で7年ぶりに韓国を訪れたディズニー・ピクサー初の韓国系監督ピーター・ソーン(46)が語った。ソーン監督が自身の初アニメーション「アーロと少年」(2016年)以降、2回目に韓国観客と会う作品である「マイ・エレメント」は、水や火、土、木という4元素が混ざり合わず排斥する「エレメントシティ」で繰り広げられる物語を描いた。移民2世代であるソーン監督の個人的経験を基にした作品で、韓国人のイ・チェヨン・アニメーターも製作に参加した。映画は、27日(現地時間)に終わった第76回カンヌ国際映画祭で閉幕作として上映され、5分間スタンディングオベーションが続くなど好評を得た。韓国では来月14日公開される。

ソウル龍山区(ヨンサング)のCGV龍山アイパークモールで30日開かれた記者懇談会で、ソーン監督は「マイ・エレメント」と自分の経験について話した。

「私が育ったアメリカのニューヨークの町には、韓国人もいれば、インドやメキシコ人もいました。あるコミュニティはお互いによく混ざり合っていましたが、別のところではそうではありませんでした。外国人嫌いや差別を経験したこともありますが、どうすればお互いを理解し、違いを克服できるかを作品に盛り込もうとしました」

「マイ・エレメント」では、短気だが情熱あふれる火のエンバーと愉快で感性的な水のウェイドが出会い恋に落ちる。エンバーの両親は、以前、火だけが集まって暮らしていたファイアランドを離れ、エレメントシティに到着する。しかし、すべてを燃やしてしまう火の特性のため、他の元素に排斥され、火だけが集まっているファイアタウンに巣を作ることになる。エンバーは幼い頃から苦労した父親の食料品店を受け継ぐのが自分の夢だと思い、父親に認められるために努力する。しかし、ある日パイプに乗って流されてきたウェイドをはじめ、他の元素らと会い、自分の本当の夢を探し出す。

映画は、異なる背景と性質を持った存在たちが、勇気を出してお互いに近づいていく過程を機知よく描いた。ウェイドは、エンバーの父親によく見せるために辛くて熱い食べ物を飲み込んだり、エンバーがウェイドの家族に会った席で割れたガラス片を熱い熱でつなぎ合わせる能力を見せると、皆が関心するなど、他の文化が混ざる瞬間を愉快に表現した。エンバーとウェイドがお互いに近づこうとする時、ウェイドは蒸発してしまうのではないかと心配するが、ついに新しい「ケミストリー」を作り出すシーンは特に印象的だ。

映画の随所には、ソーン監督が明らかにしたように、彼の人生が溶け込んでいる。ソーン監督の両親は1960年代末、米国に移住し、現地で食料品店を経営した。ソーン監督は、「私が長男★で、店を受け継ぐことになっていたので、絵を描くことで(両親と)たくさん喧嘩した。母親は絵を破ってしまったりもした」と話した。映画の中のファイアタウンは、アジア文化を持つ場所として描かれている。特に、遠くに旅立つ子供が両親にお辞儀をするシーンが目につく。ソーン監督は、「英語ができなくても、お客さんに必要なものを全て知って共感する父親の姿を、キャラクターに溶け込ませようとした」とし、「育ちながら感じた多様な人々の価値を、映画に込めたかった」と話した。さらに、「韓国で韓国観客とこの作品を分かち合うことができて、本当に光栄だ」と付け加えた。


崔智善 aurinko@donga.com