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粒子状物質が再び猛威、今年はさらなる注意を

粒子状物質が再び猛威、今年はさらなる注意を

Posted November. 28, 2020 09:17,   

Updated November. 28, 2020 09:17

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天気と新型コロナウイルス感染症との関係は気温だけではない。微細粒子状物質も新型コロナに影響を与えるという研究結果が相次いでいる。常に注意しなければならない粒子状物質だが、今年は特に注意を払う必要がある。

最近、米ハーバード大学の研究チームは、全国3089の郡の統計を分析した結果、米国の微細粒子状物質(PM2.5)の濃度分布と死亡率分布が類似している事実を明らかにした。研究チームは、「PM2.5の長期暴露濃度が、1立方メートル当たり1μg(マイクログラム・1μgは100万分の1g)上がるとき、人口100万人当たりの死亡率が11%上昇した」と明らかにした。研究チームは、2000年から2016年までの郡別の粒子状物質の濃度データと、今年6月18日までに集計された新型コロナの死者11万6747人のデータを収集して比較分析した。

ドイツ・マックスプランク研究所の研究チームも、科学ジャーナル「心血管系の研究」で、全世界の新型コロナ死者の15%は長期間大気汚染にさらされた影響のためだと分析した。専門家らは、微細粒子状物質にさらされれば、肺のような臓器が損傷するが、この時、免疫力が落ちて新型コロナウイルスにも脆弱になって、合併症の可能性も大きくなると言う。

韓国では、しばらく静まっていた粒子状物質が再び猛威を振るっている。先月20日、110日ぶりに首都圏と忠清(チュンチョン)地域の微細粒子状物質の濃度が「悪い」を示した後、気温が上がると微細粒子状物質に襲われ、寒くなると退く「三寒四微(三日間寒い日が続き、四日間は『微細粒子状物質』に覆われる)」の現象が続いている。今月15日、ソウルには、今年秋に入って初めて微細粒子状物質注意報が出された。

これは新型コロナにより停止した経済活動が再開され、韓国と中国の大気汚染物質が共に増えた影響が大きい。中国・北京、天津市、河北省を指す京津冀地域の微細粒子状物質は、北西風に乗って入ってきて、韓国の大気質に影響を与える。

今年は、昨年のように気象条件が良くないこともカギとなっている。昨年は異例に東風が多く吹いて、粒子状物質の影響がより少なかった。ケイウェザーのパン・ギソン予報センター長は、「今年は東風より、粒子状物質を伴って来る北西風や西風が多く吹くと見られる」と予測した。

こんな時ほど、マスクをきちんとつけなければならない。コロナウイルスと粒子状物質を同時に防ぐためには、呼吸が不便な高齢者や子供を除いては、保健用マスクをつけるのが良い。


サ・ジウォン記者 4g1@donga.com