
25日(現地時間)に行われたブラジル大統領選の決選投票で、「中南米左派の重鎮」と呼ばれるルラ・ダシルバ大統領が接戦を制し、ブラジル史上初の4選を果たした。これに先立つ4日の第1回投票では、強硬右派の自由党(PL)のフラビオ・ボルソナロ上院議員が首位に立ったが、ルラ氏は中核支持層である進歩派の有権者や労働者、庶民層などの支持を最終盤に結集させ、逆転した。昨年1月にトランプ米大統領が政権に復帰して以降、チリ、ペルー、エクアドル、コロンビアなど中南米の主要国の大統領選で相次いで右派候補が勝利してきた「ブルータイド」(右派政権の相次ぐ誕生)の流れにも、一定の歯止めがかかるとみられる。
ブラジルの連邦選挙裁判所(TSE)は、今回の決選投票でルラ氏が51.76%、ボルソナロ氏が48.21%を得票したと発表した。第1回投票で首位に立った候補が決選投票で敗れたのは、1989年にブラジルで民主化が進んで以来初めてだ。
ただし、「ブラジル史上最も分断が深まった大統領選」とされる今回の選挙は、その余波も大きいとみられる。ルラ氏とボルソナロ氏の得票差が小さかったうえ、25日午後5時の投票終了時刻に、連邦最高裁判所が悪天候などを理由に、異例の「投票時間2時間延長」の措置を取ったことで、公正性を巡る論争も起きている。ボルソナロ氏陣営は「投票結果を認められない」として、受け入れを拒否する意向を示した。
大統領選と同時に行われた総選挙で、自由党が与党の労働者党(PT)を抜き、上下両院で多数党となったことも、ルラ政権4期目の重荷になるとみられる。最近、中南米で影響力の拡大を図っているトランプ政権との関係構築も容易ではない見通しだ。ルラ氏は、トランプ氏の米国第一主義や高関税政策などを一貫して批判してきた。
洪禎秀 hong@donga.com






