
「高麗人参のエキスで培った力を、存分に発揮してきます」
2026年愛知・名古屋アジア大会の重量挙げ男子最重量級(110キロ超級)に韓国代表として出場するソン・ヨンファン(25)は、こう意気込む。高麗人参を栽培する両親のもとで育ったソンは、幼い頃から高麗人参のエキスを欠かさず飲んできた。
ソンは、「苦くて渋いので好きではなかった。それでも体に良いからと言って飲ませてくれるので、飲まないわけにはいかなかった」とし、「それが積み重なり、今のような力を出せるようになったのだと思う」と笑った。さらに「一生分は飲んだので、最近は飲んでいない。あとは、これまで蓄えてきた力を発揮するだけだ」と話した。
ソンはスクワットで350キロ、デッドリフトで300キロ、ベンチプレスで150キロと、いわゆる「ビッグ3」で計800キロを挙げる。一般に、この3種目の合計が500キロを超えれば、選手レベルと評価される。ソンが自分の並外れた力に気づいたのは、洪川(ホンチョン)中学校1年の時だった。友人について重量挙げの練習場を訪れ、初めて握った40キロのバーベルを頭上まで一気に持ち上げた。
その場面を見たコーチが見過ごすはずはなかった。こうして重量挙げを始めたソンの才能が開花するまで、それほど時間はかからなかった。洪川高校1年で全国体育大会3冠に輝き、2年の時には実業チームの選手でもなかなか挙げられない重量を持ち上げた。
昨年10月にノルウェー・フォルデで開かれた世界選手権では、ジャークとトータルで銅メダル2個を獲得し、今大会でのメダル獲得に期待を抱かせた。韓国は2010年広州アジア大会でチョン・サンギュン(45)が銀メダルを獲得して以来、アジア大会の重量挙げ男子最重量級でメダルを手にしていない。ソンは「何色でもいいので、メダルを首にかけて帰ってくる」と気合を入れた。
ソンの成長に最も大きな力を貸したのは、2008年北京五輪の重量挙げ男子77キロ級金メダリスト、サ・ジェヒョク(41)だ。洪川中学・高校の先輩に当たるサ・ジェヒョクが高校2年の時にフォームを修正する「ワンポイントレッスン」をして以降、ソンは高校生離れした記録を出し始めた。初出場となる今回のアジア大会を前に、ソンは再び先輩に助言を求めた。
ソンは、「サさんは『練習でうまくいかなくても自分を責めるな。試合会場に立てば自然と力が湧いてくる』と言い、けがの防止と精神面の管理の重要性を強調してくれた」と話した。ソンは慢性的な腰椎椎間板ヘルニアと闘いながら、バーベルを挙げ続けている。
ソンは、「重量挙げは、バーベルを引き上げた瞬間に『挙げられるだろうか』と疑えば、失敗する確率が高まる」とし、「今回のアジア大会でメダルの色を変えられる機会が訪れれば、自己ベスト(スナッチ183キロ、ジャーク246キロ)を超える重量に果敢に挑みたい。スナッチは190キロ、ジャークは少なくとも250キロを狙っている」と語った。
ハン・ジョンホ記者 hjh@donga.com






