
中国の人型ロボットメーカー、ユニツリー・ロボティクス(Unitree Robotics)は、目や鼻、口を備えた人間そっくりの顔でバレエ動作を行えるヒューマノイドロボット「H2」を開発し、20日に公開した。香港の英字紙サウスチャイナ・モーニング・ポストは「ユニツリーがこれまで開発したロボットの中で最も人間に近いモデル」と報じた。
公開されたH2はユニツリーの第4世代ヒューマノイドロボットで、身長180センチ、体重約70キロ。2023年に発売されたH1と比べると、身長は同じだが、体重は約23キロ増加した。また、動作を左右する関節数が以前のモデルより大幅に増えて31個となり、より自由な動きが可能になった。5月に発売され、カンフー動作を披露したユニツリーのR1は関節数が24個だった。
同社が公開した映像では、H2がその場でターンを披露し、片足を後ろに上げるなど専門的なバレエ動作を無理なくこなしていた。中国の専門家は「踊りと武術を調和させるなど、敏捷性と安定性が大幅に向上したことを示している」と評価した。
目や鼻、口がはっきりした顔も注目されている。これまでユニツリーが発売したロボットの中で初めて人間の顔に似せて製作されたものだ。公開映像には、H2がさまざまな衣装を着て人間とともにランウェイを歩く場面が映し出されていた。これについて、中国ロボット業界の先端企業の一つであるユニツリーがバイオニック(生体工学)ロボット分野にも参入したとの評価が出ている。現在、ユニツリーの主な顧客層はロボット開発研究者や個人(レンタル)のユーザーだ。中国の澎湃新聞は「個人購入者市場では、顔など人間的要素を通じて感情的価値を伝えることが必要だ」と伝えた。
中国のヒューマノイドロボット企業は、走行、格闘、ダンスなど単に人間の身体動作を再現するだけでなく、バイオニック分野でも激しい競争を展開している。中国のロボット企業、松延動力(Noetix Robotics)のHobbsは、人間の肌のような素材の顔を持ち、表情も作ることができる。中国のニューロテクノロジ企業「強脳科技(BrainCo)」は、手の動作を模倣する技術を披露した。この技術は知能義手やロボットの手に応用される。
一方、ユニツリーは今年末の上海証券取引所上場を推進している。ロイター通信は、ユニツリーが上場前に最大500億人民元(約10兆ウォン)の企業価値を評価される可能性があると報じている。
金喆仲 tnf@donga.com






