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軍、二等兵の貯水池死、37年間真実を隠蔽

軍、二等兵の貯水池死、37年間真実を隠蔽

Posted May. 28, 2024 09:22,   

Updated May. 28, 2024 09:22

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古参兵の指示で貯水池に入って死亡した兵士の遺族に約4億ウォンの賠償を政府に命じる裁判所の判決が出た。古参兵の指示を受け、漁網を張ろうとして貯水池で死亡したことが37年経って明らかになり、裁判所が国家の損害賠償責任を認めたのだ。

27日、法曹界によると、ソウル中央地裁民事合議46部(金泂徹部長判事)は、殉職者のキム氏の兄など遺族5人が国に対して起した損害賠償請求訴訟で、原告勝訴の判決を下した。賠償額は遺族1人当たり8200万ウォン、計4億1000万ウォンだ。

全羅南道長城(チョンラナムド・チャンソン)のある陸軍部隊で服務していたキム氏は1985年6月26日、部隊近くの貯水池で水死した。当時、陸軍はキム氏が肺結核を患っている父親のために魚を捕まえようと貯水池に入ったが、心臓発作で死亡したと発表した。

30年後、遺族側は「入隊して1ヵ月しか経っていない二等兵が一人で貯水池に入ったはずがない」とし、軍死亡事故真相究明委員会(真相究明委)に再調査を要請した。

真相究明委は2022年5月、キム氏が魚網を張るように古参兵たちの指示を受けて貯水池に入り、水死したという調査結果を発表した。真相究明委によると、当時、キム氏は前日の午後6時から翌日の午前8時まで勤務した後、部隊の掃除をし、ゴミを捨てに貯水池に行き、古参兵からこのような指示を受けたと把握された。国防部は同年9月、キム氏の死亡を殉職と認定した。その後、遺族は「軍捜査機関が実体的な真実を隠蔽した」とし、国を相手に訴訟を起こした。

裁判部は、「軍捜査機関の故意または過失により、遺族は37年経って初めて殉職の事実を知った」とし、「遺族が深刻な精神的苦痛を受けたことは明らかであり、殉職手続きも踏めず、適切な補償や待遇も受けられなかった」と明らかにした。


チェ・ミソン記者 ソン・ウンボム記者 cms@donga.com