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学生数減少の中でも浪人生急増、急がれる労働・教育改革

学生数減少の中でも浪人生急増、急がれる労働・教育改革

Posted January. 29, 2024 08:10,   

Updated January. 29, 2024 08:10

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学齢人口の急減にもかかわらず、大学入試に2回以上挑戦する「n浪人」の割合は増えるという異常現象が今年も続く見通しだ。入試業界によると、昨年、大学修学能力試験(修能)を受けたn浪人生の割合が35.3%(17万7942人)で28年ぶりに最大値を記録したのに続き、今年も浪人生が17万5千人を超え、その割合は34%で3年連続で30%台を記録すると推定される。昨年の「火修能」で希望する点数を得られなかった学生が増えたことに加え、医学部の入学定員も大幅に拡大されるためだ。

最近、浪人生市場は「嵐の前夜」と言われている。来月公開される医学部の入学増員規模が少なくとも1千人以上という話が広まったうえ、4月には大学が無専攻選抜計画を発表する予定であり、医学部や人気学科に進学する機会の扉が大きく開かれることになる。通常は2月の定時合格者発表で落ちると浪人予備校を訪れるが、今年は定時の願書も書かずに浪人になり、今月初めから早期に予備校の講義を受けている。別名「半浪(仮面浪人)」を狙う大学在学生の動きも早まるムードだ。半浪生は1学期が終わる6月から入試を準備するが、今年は3月から始まる夜間クラスと週末クラスに殺到している。

浪人生同士の競争が激しくなり、これによる社会的コストもさらに大きくなった。浪人狂風による副作用はすでに危険水位を超えている。年間17万人が9ヵ月間通う予備校代だけで3兆ウォン規模だが、準備期間が増えれば、私教育費の負担はさらに大きくなる。大学生が再受験のために浪費する大学登録金も1人当たり数百万ウォンだ。地方から首都圏、首都圏からソウル、ソウルから医学部に年間10万人の半修生が連鎖的に移動し、大学教育の荒廃化の問題も深刻だ。大学入学と社会人生活を始める時期が遅れ、社会全体の生産力と出生率向上の努力にも悪影響を及ぼしている。

経済協力開発機構(OECD)は、「2022年韓国経済報告書」で、「大企業と中小企業、正社員と非正規間の格差が学歴主義と過剰な私教育費の支出、労働市場への参入の遅れ、結婚と出産の遅れなどを引き起こす」と診断した。学力ではなく学歴のための消耗的な競争を防ぐ教育改革、医師や大企業の正社員でなくても安定した生活を送れるように労働市場の二重構造を解消する改革を行わなければ、亡国病に陥る浪人狂風を鎮めることはできないだろう。