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中国の7月の物価がマイナス0.3%、「Dの恐怖」が韓国を襲う

中国の7月の物価がマイナス0.3%、「Dの恐怖」が韓国を襲う

Posted August. 10, 2023 08:28,   

Updated August. 10, 2023 08:28

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中国の7月の物価がマイナス0.3%、「Dの恐怖」が韓国を襲う

中国の体感景気を示す消費者物価が、2年5ヵ月ぶりにマイナスに転じた。物価は下落するのに消費は回復せず、中国経済がデフレ(景気低迷の中で物価下落)に突入したという分析も出ている。「世界の工場」中国が、パンデミック以降、世界経済に活気を吹き込むだろうという期待が弱まり、対中貿易依存度の高い韓国経済にも赤信号が灯っている。

9日、中国国家統計局は、7月の中国の消費者物価指数(CPI)は前年同月比0.3%下落したと発表した。中国の月別CPIがマイナスに落ちたのは、コロナ禍の真っ最中だった2021年2月(マイナス0.2%)以降、2年5ヵ月ぶりのことだ。中国の月間CPIは、今年1月に2.1%を記録後、3月から4ヵ月連続で0%台にとどまり、6月は0%まで下がった。

CPIとともに代表的な物価管理指標としてCPIの先行指標とされる生産者物価指数(PPI)も、マイナス4.4%と集計され、10ヵ月連続でマイナス進行を続けた。中国のCPIとPPIの上昇率がともにマイナスを記録したのは、2020年11月以来初めてのこと。

中国当局は消費を刺激するため、先月、自動車や家電、家具などの耐久財消費促進策や民間投資の活性化対策などを打ち出した。しかし、消費者の財布のひもを緩めるには力不足のようだ。

中国国家統計局は、「昨年7月の物価上昇の水準が高かったために現れる一時的現象だ」とし、「今後、次第に上昇するだろう」と明らかにした。しかし、ブルームバーグ通信は、「2021年初めのCPI下落は(コロナ禍による)一時的なものとは異なり、最近の物価下落は、需要減少および不動産低迷のような長期的要因によるもので、なおさら深刻だ」とし、「中国は事実上、デフレーションに陥っている」と診断した。

専門家たちは、中国景気の減速は当面、韓国経済に大きな打撃を与えかねないと口をそろえる。現代(ヒョンデ)経済研究院のチュ・ウォン経済研究室長は、「政府が下半期(7~12月)に経済回復が可能だと言った根拠は、消費と輸出回復だが、中国の景気低迷は韓国の輸出状況を否定的にしている」と話した。


北京=キム・ギヨン特派員 世宗市=キム・ヒョンミン記者、 kalssam35@donga.com