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人工甘味料「アスパルテーム」に発がん性の可能性、WHOが調査

人工甘味料「アスパルテーム」に発がん性の可能性、WHOが調査

Posted July. 15, 2023 08:28,   

Updated July. 15, 2023 08:28

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世界保健機関(WHO)が13日(現地時間)、人工甘味料「アスパルテーム」の発がん性の可能性に関する調査結果を発表した。

WHOの専門組織である国際がん研究機関(IARC)は、アスパルテームを4段階あるIARCの評価で、下から2番目の「グループ2B」に分類した。WHOの食品添加物専門家会議(JECFA)は同日、「現在の摂取レベルではアスパルテームの安全性に問題はない」と発表した。

アスパルテームは危険なのか、安全なのか。結論は「今の摂取程度なら、発がんを心配する必要はない」ということだ。IARCのマリー・シューバウアー=ベリガン博士は、「発がんとアスパルテームの関連性は十分に解明されておらず、発がんの可能性に関する証拠も限られている」とし、「相関関係を証明するさらなる研究が必要だ」と説明した。食品医薬品安全処も14日、アスパルテームの現在の使用基準を維持すると明らかにした。気になる内容を問答形式でまとめた。

Q.アスパルテームとは何か。

A.食品に甘味を加える合成甘味料。タンパク質の構成成分であるアミノ酸2種類が結合したものだ。アスパルテームのカロリーは1グラム当たり4カロリーで砂糖と同じ。しかし、甘味が砂糖の200倍に達し、少量でも強い甘味を出すことができる。最近流行している「ゼロカロリー」飲料にアスパルテームが使われるのはこのような特性のためだ。食品医薬品安全処によると、アスパルテームは国内で販売されている食品86万件のうち約0.47%(3995品目)に含まれている。

Q.アスパルテームは発がん物質か。

A。IARCの分類によると、アスパルテームは「グループ2B」、つまりヒトに対して発がん性がある可能性がある物質だ。IARCはがんを引き起こす可能性を排除することはできないが、人体および動物実験データが不十分な場合、グループ2Bに分類している。

Q.発がんの可能性があるのに摂取してもいいのか。

A.摂取してもいい。発がんの可能性があるからといって摂取が禁止される食品ではない。キムチ、ピクルスなどの漬物類もアスパルテームと同じグループ2Bに分類される。漬物の摂取を禁止している国はない。摂氏65度以上の熱い飲み物、揚げ物、牛・豚肉などの赤身肉は、アスパルテームよりも高いグループ2A(ヒトに対しておそらく発がん性がある)に分類されるが、毎日食べている。酒、タバコや加工肉(ハム、ベーコンなど)のような「ヒトに対して発がん性がある物質」は「グループ1」に分類される。

Q.それでもたくさん食べれば有害ではないのか。

A.一般人が普段摂取するレベルでは心配はない。アスパルテームの1日の摂取許容量(ADI)は体重1キロあたり40ミリグラム。体重60キロの成人基準で換算すると、1日2.4グラムまでは毎日食べても問題ないということだ。「ゼロコーラ」55缶(250ミリリットル基準)やマッコリ33本(750ミリリットル)を一度に飲むと、1日の摂取許容量に達し得る。

Q.私たちはどのくらい摂取しているのか。

A.2019年の調査結果によると、韓国人のアスパルテームの平均摂取量は1日摂取許容量に対して0.12%水準。アスパルテームの摂取を好む人(極端な摂取者)も、1日の推奨量の3.31%程度を摂取している。ただ、最近「ゼロ飲料」ブームで、調査当時に比べて摂取量が多少増えたと推定される。食品医薬品安全処は、アスパルテームを含む甘味料全般に対する韓国国民の摂取量を定期的に調査し、必要に応じて摂取基準を再評価する計画だ。


イ・ジウン記者 キム・ギユン記者 easy@donga.com · pep@donga.com