Go to contents

「ハーバード大出身をアピールするな」 寄付金特恵入学問題でも批判の声

「ハーバード大出身をアピールするな」 寄付金特恵入学問題でも批判の声

Posted June. 23, 2023 08:21,   

Updated June. 23, 2023 08:21

한국어

「どこへ行ってもハーバード大学出身だと言わないでください」

米国の大学卒業シーズンを迎え、アイビーリーグの名門ハーバード大学内で「H-爆弾(H-bomb)」を警戒せよという大学内の世論が高まっていると、米紙ウォール・ストリート・ジャーナルが21日(現地時間)付で報じた。「H-爆弾」は、ハーバード大学に在学中または卒業した経歴を外部に積極的に知らせる行為を皮肉っぽく言う隠語だ。昨年末、ハーバード大学のラケシュ・クラナ学長も校内の新聞に、「H-爆弾を勝手に爆発させないように」と注意を呼び掛けた。

米連邦最高裁判所が大学入試におけるアファーマティブ・アクション(積極的差別是正装置)の合憲性を近く判決する予定の中、同紙は、裁判過程でハーバード大学の特権的なイメージが浮き彫りになると、「H-爆弾警戒令」を通じて自重する姿を見せようとしていると分析した。

これに先立ち、「公正な入学のための学生たち」という団体は、2014年にハーバード大学とノースカロライナ大学を相手に「学校側が黒人やヒスパニックの志願者を優遇する少数人種優遇政策により、成績が優秀なアジア系の志願者に不利益を与えている」として訴訟を提起した。これに対する司法部の最終判断が今月中に出る予定だ。現米連邦最高裁判所は保守傾向の最高裁判事が多数派であり、少数人種優遇政策の廃止を決定する可能性が高い。

問題は、訴訟の過程でベールに包まれていたハーバード大学の寄付者及び卒業生の子ども、高級スポーツ特技生の合格率が高いという事実が明らかになったことだ。全米経済研究所(NBER)がハーバード大学の裁判所提出資料を分析して2019年に発表したところによると、09~14年の平均合格率(志願者に対する合格者の割合)は6%だったが、寄付者家族という意味の「学長関心リスト」にある志願者の合格率は42.2%に達した。また、ハーバード大学の白人学生の43%が同窓生、教職員、寄付者の家族または体育特技者であることも明らかになった。

ハーバード大学の合格率は、最近2年連続で3%台と史上最低水準だ。米国内の入試の過熱傾向が激しくなり、ハーバード大学の優遇入学基準に対する批判の声も高まっている。

米紙ニューヨーク・ポストは21日、「アファーマティブ・アクションの廃止に続き、寄付者や卒業生の子どもを優先するなど、大学入学過程の縁故主義もなくすべきだ」と報じた。


金玹秀 kimhs@donga.com