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毎日が「無頭節」、選管委員長を常勤に変えなければ

毎日が「無頭節」、選管委員長を常勤に変えなければ

Posted June. 21, 2023 08:06,   

Updated June. 21, 2023 08:06

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中央選挙管理委員会(選管)は憲法に設置根拠が明記された憲法機関だ。国会、裁判所、大統領室なども憲法機関である。憲法機関をなくすには、憲法を改正しなければならない。一方、法務部、外交部など政府省庁は憲法ではなく政府組織法に基づいているため、政権によって随時省庁再編が可能だ。

多くの憲法機関の長は出勤する。国会議長は国会に、大法院長(最高裁長官に相当)は大法院に、大統領は大統領室に出勤する。常勤職だ。標準語辞典によると、毎日一定の時間に出勤し、定められた時間、勤務するのが常勤だ。

しかし、中央選管委員長は選管に出勤しない。現職の大法院判事が非常勤で選管委員長を務めてきたためだ。憲法機関長の中で非常勤なのは選管委員長だけだ。中央選管のように、各地域の選管も管轄地域の裁判所長が非常勤で兼任する。

大法院裁判官の本来の業務に加え、選管委員長の仕事までしなければならないため、問題が生じるのは必然だ。「ざる投票」論争が起きた昨年3月5日、盧貞姫(ノ・ジョンヒ)選管委員長(当時)は、京畿道果川(キョンギド・クァチョン)の中央選管庁舎にいなかった。ほかでもなく大統領を選ぶ選挙の投票過程で深刻な問題が発生したが、組織の長が出勤すらしなかったのだ。

このような選管に対して、与党関係者は、「毎日がいわゆる『無頭節(組織のトップがいない日)』だった」と指摘した。元選管関係者も、「委員長は下から上がってきたものを決裁するだけで、組織運営や業務について把握していない」と話した。当然、組織は職員の意のままに動いた。選管の職員が正式な採用公告が出る前に自分の子に採用について知らせ、応募書類に「父親が選挙関連の公職にいる」と書き、父親の同僚職員が面接官として参加することもあった。

このような「アッパ(父)・チャンス」論争に加え、「ヒョンニム(兄貴)・チャンス」まで起こったが、当初、選管は中立性、独立性を理由に監査院の監査を拒否した。しかし、大統領の選挙陣営に所属していた人物が選管の常任委員となり、「ネロナムブル(自分がすればロマンス、他人がすれば不倫)」の言葉が入った横断幕は掲げられないとしたのは、果たして政治的に中立的な決定だったのだろうか。

世論の圧力で、選管は「アッパチャンス」疑惑に対する監査院の監査を受けることを決めた。さらに、発足から60年で初めて国会での国政調査も控えている。選管設立以来の最大の危機的状況だが、これを機に大々的な換骨奪胎に乗り出さなければならない。

政界も選管に対する叱責を越え、選管がより確実に中立的で独立的な機関に生まれ変わることができる制度的方策を模索する必要がある。まず、選管委員長を常勤に転換し、選挙方法も見直さなければならない。

民主主義の根幹は選挙だ。韓国国民は普通・平等・秘密・直接選挙が持つ投票の力を信じ、その結果も認める。選管に対する国民の信頼が崩れ、選挙に対する信頼まで揺らぐ状況が起こる前に、選管が変わらなければならない。