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「それで家はいつ買うの?」という質問に備える時

「それで家はいつ買うの?」という質問に備える時

Posted June. 20, 2023 08:13,   

Updated June. 20, 2023 08:13

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「それで、家は一体いつ買わなければならないの?」

最近会う知人たちから最も多く聞かれる質問だ。韓国不動産院によると、ソウルのマンション価格は、12日基準で4週間連続上昇した。ソウル瑞草(ソチョ)や江南(カンナム)、松坡(ソンパ)などはかなり大幅な上昇傾向を見せている。2年近く下落していた世宗市(セジョンシ)の住宅価格も、13週間連続で上昇している。だから人々は考え直し始めたのだ。「また上がるんじゃないの?もう本当に買わないといけないのかな?」

もう一つの兆しは、分譲申込市場から見られる。昨年末、ソウル江東区遁村(カンドング・トゥンチョン)住公マンションの再建築(オリンピックパーク・フォレオン)の1順位の分譲申込競争率は、平均3.7倍だった。しかし、最近ソウルで分譲した団地は数十倍の高い競争率を見せ、1位で締め切られている。京畿道安養市坪村(キョンギド・アンヤンシ・ピョンチョン)の団地は、今年初めまでは分譲価格を割引しなければならなかったが、今は条件の良い組合員分譲分の入居権にプレミアムがついた物件が出ることもある。首都圏に限定した時、「売れ残りの恐怖」は、いつのまにか消えたようだ。

正反対のシグナルも見える。マンションの取引件数は、ソウル基準で月に3000件台に回復しただけで、価格上昇期に1万件を越えたことに比べれば、依然として3分の1にも及ばない。ここに伝貰(チョンセ、賃貸保証金)価格の下落傾向が続いており、逆伝貰難は7月以降、さらに深刻化する可能性が高い。完成後の売れ残りは減っておらず、地方とソウルの温度差も相当なものだ。市場に最も大きな影響を及ぼす基準金利も、年内の追加引き上げの可能性を排除することは難しい。今の価格の持ち直しは、実際、市場が回復したからというよりは、政府の大々的な規制緩和や続いた急落にともなう「技術的反発」という分析が出ているのもこのためだ。

重要なのは今、不動産市場にいる需要者は、10年を超える長期低迷にもかかわらず、住宅価格が再び上昇する過程を見守った人たちだという点だ。いくら「借金してでも家を買え」と言っても家を買うことを考えていなかった以前とは違う。条件さえ合えば、少し上がる兆しさえ見えれば、いつでも銀行に駆けつけて融資を受けて家を買う準備ができている人が相当多い。以前より不動産関連情報がはるかに速く揮発性を帯びて伝播する時代でもある。融資の規制も緩和され、譲渡所得税も保有税も大幅に引き下げられたので、現金さえあれば家の買収に乗り出すのに良い条件が備わっている状態だ。

そのため、政府政策も今後に備えなければならない。不動産価格の上昇に対する最も良い対策は、良質で安価な住宅を市場に着実に供給することだ。幸い、銅雀区(トンジャクク)首都防衛司令部、高徳江一(コドク・ガンイル)などソウルで新規公共分譲が久しぶりに出るが、いずれも数年前から言及されていた物量がようやく出てくるだけだ。前政権で複数の新規宅地を発表したが、進捗状況が全く分からないところも多い。ソウルの整備事業を妨げた主要規制に挙げられる再建築超過利益還収制も、やはり国会で依然として規制緩和案が可決されずにいる。

「それで、家をいつ買わなければならないの?」。この質問は、今の「ジプポジャ(家を放棄した者)」はいつでも「ヨンクル族(魂を書きま詰めて購入する族)」になる可能性を抱いているという意味でもある。この意味を政府が知っていることを願うだけだ。